パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

時々聴きたくなる「帰り来ぬ青春」

2018年06月08日 16時30分01秒 | 音楽

秋でもないのに感傷的になって聴きたくなる曲がある
ヘッセに言わすれば、歳を重ねた人は過去を愛おしむ権利がある、、
というところだろう

その曲はシャルル・アズナブールの「帰り来ぬ青春」
切ないメロディだが、そのフランス語の歌詞を訳詞で読むと、より一層喪失感が増す
普段は音楽は「歌詞」ではなくてメロディ・リズム・和音が大事と思っているが
フランス語の訳詞をあるサイトで見つけた

Hier Encor
Charles Aznavour

Hier encore J'avais vingt ans
Je caressais le temps Et jouais de la vie
Comme on joue de l'amour Et je vivais la nuit
Sans compter sur mes jours 
Qui fuyaient dans le temps
まだ昨日のことのよう
僕は二十歳の頃だった
刹那を惜しみ
人生を楽しんでいた
ちょうど恋愛を喜ぶように
僕は夜に生き
日々が過ぎゆくことを気にもせず
時はいつしか過ぎ去って行った

J'ai fait tant de projets
Qui sont restés en l'air 
J'ai fondé tant d'espoirs
Qui se sont envolés
Que je reste perdu
Ne sachant où aller
Les yeux cherchant le ciel
Mais le cœur mis en terre
ずいぶん将来を思い描いたが
それはとどめ置き
いろんな望みもあったが
失ってしまい
僕は希望を失ったまま
行くあてもなく
目は空に向いていたが
心は地を這っていた

Hier encore
J'avais vingt ans
Je gaspillais le temps
En croyant l'arrêter
Et pour le retenir
Même le devancer
Je n'ai fait que courir
Et me suis essoufflé
まだ昨日のことのよう
僕は二十歳の頃だった
時はいくらでもあると信じていた
時を呼び戻すことが出来ると思って信じ
それを取り戻そうと
先に行こうと
走るしかなく
でも息を切らした

Ignorant le passé
Conjuguant au futur
Je précédais de moi 
Toute conversation
Et donnais mon avis
Que je voulais le bon
Pour critiquer le monde
Avec désinvolture
過去は捨て
未来を見据え
僕はみずから
会話をつねに先導し
世の中を批判するのに
適すと思われる
自分の意見を
無遠慮に言った

Hier encore
J'avais vingt ans
Mais j'ai perdu mon temps
A faire des folies
Qui ne me laissent au fond
Rien de vraiment précis
Que quelques rides au front
Et la peur de l'ennui
つい昨日のこと
僕は二十歳だった
だが僕は自分の時間を費やしてしまった
無軌道なおこないを重ねるうちに
そんな時間は心の奥に
ほんとうに確かなものは何も残さない
額の皺と
倦怠への怖れしか

Car mes amours sont mortes
Avant que d'exister
Mes amis sont partis
Et ne reviendront pas
Par ma faute j'ai fait
Le vide autour de moi 
Et j'ai gâché ma vie
Et mes jeunes années
なぜなら僕の恋はみな
育まれる前に死んでしまった
僕の友人たちは去って行った
もう戻っては来ないだろう
自らの過ちで
周りから乖離してしまった
そして自分の人生と
青春を浪費してしまった

Du meilleur et du pire 
En jetant le meilleur
J'ai figé mes sourires
Et j'ai glacé mes pleurs
Où sont-ils à présent
A présent mes vingt ans?
最良のこともあったし最悪のこともあったが
最良のものをほうり出して
僕は笑みをこわばらせ
涙も凍りつかせた
どこに行ってしまったのか、今
今、僕の二十歳の時は?

胸が締め付けられるが、この歌の動画は

時々思うのだけれど、日本でこの様な歌はどんなのがあるだろう

ちょっと似てるのは古賀政男の「影を慕いて」かもしれない
この曲も青春の一時期しか作ることの出来ない、素晴らしい曲と思う
音楽は古い・新しいは関係なく、良いものは良い

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不安と怒り(メディアに対する)

2018年06月08日 08時17分42秒 | あれこれ考えること

STAP細胞騒動・豊田真由子暴言騒動・日馬富士暴行事件・日大アメフト反則タックル事件
そして直近の紀州のドンファン不審死騒動
これらはテレビ画面にしつこいほど同じ映像・音声が繰り返された報道

そのうちの大半はそのしつこさと、気持ちを煽るようなトーンに嫌気が差して
途中で(いや始まったらすぐに)スイッチを切ったりその場から離れることにしている

つくづくこの国はこんなんで良いのかな、、と思う
反対に完全無視されたような事件もある「伊藤詩織氏のレイプ事件」
空港で逮捕寸前となったが、急遽例外措置で逮捕取りやめ、、
この該当人物が「総理」という著作を上程した人物
まだまだある、あのスーパーコンピュータの不正補助金やリニア新幹線の談合事件のその後は
一体どうなっているのだろう

さらに共産党が国会で取り上げた会計検査院と財務省の内々の打ち合わせ
イラク日報問題というよりそこに書かれている事実の確認
実力組織である自衛隊が暴走しかねない危険性を感じさせる隊員の国会議員に対する暴言
これらは、驚くほど報道されない

はっきり言えば、現在のこの国異常な状態と思われる
問題は一部の人間がこのように感じているが、そのように感じていない人も少なからずいるということ
無言の流れに流され、自分の意志を持たない、あるいは意志の表明が出来ない「大衆」が
先の戦争の雰囲気を作ってしまった、、という反省(メディアの責任)が、この国の失敗の総括としてなされていない

歴史は知れば知るほど不安になる
また同じことが繰り返されるのではないかと、、
昔を知らない人は反射神経のように現状を狭い視野だけで判断して感情的に反応する

田舎にいてさえこのように思う
都会(特に東京)にいる人は、声が届けやすいだけに
こんな状況にNOの声を上げる責任があると思うが、、、
頼むからなんとか声を上げてくれ、と切に思う

しかし、それにしてもマスコミは、、ひどいな、、



コメント (1)
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