パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

自分の考えたのと一緒だ!という実感

2019年12月29日 08時37分09秒 | 

記録をつけるとそれが心理的影響を及ぼすことがある
例えば、体重計に載って日々の変化を記録すると自然とダイエットを気にするようになるとか
家計簿をつけると節約気味になるとか(それどころかケチになる実感)
読み終えた本を書き残すと今までの読書量の記録に挑戦したくなるとか
良いことはこうした実益だけではなく、時間が経って記録を見ながら
思い出に浸ることができることもある

今年よく頑張った読書も来年はさらなる記録をと、アマゾンのほしいものリストから
年末のドタバタになって購入した

来年用に取っておこうとしたが、「マックス・ウェーバー入門」は一気読みしてしまった
社会学とか経済学が心理的・哲学的な要素が省かれたモデル化された世界で語られることへの
アンチ・テーゼがマックス・ウェーバーの真骨頂で、これは現在起きている国や市の状況を
思い浮かべるとリアルなものとして実感できた
ところどころ再読しようと印をつけたが、そこだけ読むと何故印をつけたのかわからない、、
というのが情けないが、それが自分の実力だから仕方ない

「時間は存在しない」(カルロ・ロヴェッリ)は次に向かった本で、時間については個人的にも昔から興味があった
これはあくまでも物理学者の視点からの解説で、仏教の(色即是空空即是色)の解釈学
ようなものとは違って筋道が通っていて面白い
まだ途中だが、円錐状の時間・空間の説明はこの手の本によく出てくるがイマイチよくわからない
それは仕方ないとして読む進めると、驚く部分に出くわした
それはアリストテレスの時間に対する考え方で「自然学」のなかの
「何かが動かなければ、時間は存在しない。なぜなら時間は動きの痕跡でしかないものだから」

このアリストテレスの考え方は今まで知らなかったが、昔、自分も時間について考えた時
全く同じようなことを考えたのだった
それでついウキウキして、アリストテレスとニュートンの時間についての考え方の比較の章は
読むことができた
「自分の考えたのと一緒だ!」
最近は本を読んでいると何か新しい事を知るだけでなく、このような実感を度々経験する
むしろそのほうが多いかもしれない
それが年齢を重ねるということかもしれない

ということで、大掃除も年賀状も一応終わった日曜日の朝、
心にうつりゆくよしないごとを、そこはかとなく書き留めてみた


コメント
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