パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ステルス値上げ

2021年12月28日 10時14分17秒 | あれこれ考えること

批判ばかりしているのかも知れない
年齢を重ねると文句をとか説教をたれたくなるのは
どの国も同じなのだろうか

怒りというより、がっかりするのがステルス値上げ
ティッシュペーパーもシーチキンの缶詰も6Pチーズも
ずっと前から厚さが薄くなっている
同様にスーパーで購入するいろんな食材も上げ底で
開けてみると思ったよりボリュームが無いことに驚く

材料費・燃料費・管理費等の値上がりで以前と同じ価格で
販売することが難しくなっているのはわかる
最近でこそ値上げを横並びで公表する企業が多くなっているが
少し前は消費者のためと言い価格を据え置きにして、
実質的には内容量を削り値上げをしていたのがこのステルス値上げだ

商品の販売は、まずは価格ありきで、以前と同じ価格で
売るにはそうするしか手がないのかも知れないが
だがそこに見える「内緒にしとこう!」という魂胆に落ち込みそうになる
(今の日本のメンタリティとか姿勢を見るようで)

なぜこの国は商品の値上げを堂々と説明できないのだろうか
実質的には値上げしている状態であっても
値上げを実感させないようにしているのは
まともなマーケッティングなんだろうか
(結局は最後の段階になって横並びで一気に値上げするのに)

この見かけの価格と実態の違いで、連想するのは政府の統計数字のことだ
よく言われるように政府の発表する景気の数字と生活実感は違う
統計は非常に使い勝手の良いツールで、正確に実態を反映していると言うよりは
どの指標を使うかによって同じ事象を別の解釈が成り立つ
(例えば総人件費の上昇と貧困層の増大は同時進行していて
 どちらに重点を置くかで現実把握は異なってくる)
そこで起きてくるのが噛み合わない議論とかそれに伴う方針だ

物事は全部が全部スッキリと理解できるものではないとしても
問題解決はまずは現状の正確な把握からだと思う
商品を値上げしなければならない環境にある企業は
競争下にあっても自らを守るために量はそのままで商品の値上げを行う
すると庶民の実質的に使える金額が減少することになる
この現実を解決する一つの方法は賃金のアップと思うのだが
ステルス値上げで隠れたままでは、この実体(可処分所得の減少)は
現れてこないし、隠れた実態を打開する案も検討されない
つまりは、隠れた数字は隠れているが故に正確な実態把握ができなくなってしまう

堂々と値上げを説明できないとか、
あるいは最近のように開き直って横並びで一気に値上げする
そうしたこの国の当たり前のように見える光景は
実はとんでもなくこの国の劣化を現しているような気がしてならない

臭いものには蓋をする
蓋をする方も蓋をされた方も、見てみぬふりをする(嗅がないふりをする)
その姿勢(後にツケが残ること)が、至るところに見えるようで
田舎のおっさんはとても心配



コメント
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