クリスマスケーキを購入して人並みに幸せを感じる時期は
だいぶ前に過ぎている
だが時期のものに全く無関係で過ごすのも味気ない
そこで、クリスマスの品物を手に入れた
ドイツのクリスマスのケーキ シュトレンだ
近所にこれを作って販売している店があったので
ドイツ好きの自分としては見逃すわけにはいかない
フランスのクリスマスケーキ、ブッシュ・ド・ノエルは
今まで購入したことも食べたこともない
見た目が生クリームいっぱいそうで今の年齢では脚が遠のく
シュトレンはパウンドケーキみたいなもので
質実剛健なドイツらしいケーキだ
ドイツとケーキはイメージしにくいが
若い頃ドイツ放浪したときの出納帳には
毎日のようにケーキを食べていた記録が残っている
今でも印象が残っているのはケーゼクーヘン(チーズケーキ)だ
レモンの香りと酸味があって美味しかった
日本ではチーズキーキといえばベイクドタイプばかりで
レアチーズケーキは出回っていなくて
チーズケーキと注文してあのケーキが通じないのが不思議だった
クリスマスがシュトレンならお正月は干し柿だ
先程、新城軽トラ市に出かけて、飯田の方から出店している
いつもの店で割安で手に入れた
自分にとってのお正月は干し柿だ
日が差し込む大好きな祖母がいる部屋で
小学生の自分が串に刺さった干し柿を頬張ると
どこかカビ臭い香りが鼻に抜ける
だが不快感はなく、祖母がいる安心感と幸福感で満たされていた
だから干し柿を食べるといつもこのシーンを思い出して
とても穏やかな気持になれる
これは「失われた時を求めて」のマドレーヌのシーンと同じだろう
干し柿の賞味期限は1月20日くらいとアドバイスがあったが
そんなに食べすにいることは絶対ない
人は何かを食べた記憶というのはしっかり残るものだなと実感する