パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

基本的な技術と逞しさの差(U24アルゼンチン戦)

2021年03月27日 09時10分05秒 | サッカー

高校時代サッカーの試合で負けたときは、いつも基本的な技術の差を実感したのだった
次のことを考えて適切な位置に止める、正確なコースとスピードとタイミングで蹴る
ボールを取られないような体の使い方をする
そんな当たり前のことが強いチームと当たったときは自分たち(自分に)欠けていると思ったものだった

昨日のU24(オリンピック代表候補)のアルゼンチン戦は、久々にこのような思いに至った
試合自体は0−1の僅差での負けで、時にはゴールチャンスもあった
しかし、正直なところ一対一の基本的なところで差を感じてしまった
日本人は基本的に戦術論が好きな傾向があって、ブロックの作り方とか人数のかけ方とかに関心が行く
だが昨日の試合はスターがいるわけでもないアルゼンチンの個々のプレーヤーの現実的な
身についた技術に少し手こずった印象をもった
まずはボールを奪うことができない
強くいくとかわされたりボールを下げたりする、チャンス到来とどちらが採るかというボールも
際どいところでアルゼンチンの選手の方にいく
そしてスレスレのところでもちゃんと味方にパスができている

一方日本は真面目だが、言われた通りのことをするというレベルを超えていない
自己主張をするにしても、一か八か的な感じで余裕があるわけじゃない
三苫も一対一の戦いは解説者が言ってたように、Jリーグで見られるような活躍はできていなかった
そのくらいは体が慣れている、、といったような対応ぶりだった

全体としての印象はたくましさの違い
それは出足の速さだけでなく判断力の差にもつながるが、採れるボールは採るといった迫力のある対処に
日本チームは余裕がなくなりパスミスを連発することになっていた

ただこれは練習試合の範疇で、これを実感できたのは良かった
世界はこうした現実的な戦いをするということだ

そこで思い出したのが昔、同じくアルゼンチンと戦った若い世代の試合だ
小野を始めとするあの世代の選手が、当時相当強いとされていたアルゼンチンと戦った試合で
若い世代の試合は相手の良いところを潰すというよりは、自分たちの良いところを出しあう傾向が強いので
比較的面白い試合になることが多いが、この試合もそうだった
と言っても現実的なアルゼンチンは厳しく激しく来る
今でも覚えているがこのときの日本チームは、その激しさのなかでも意地になって細かいパスを通した
それこそ意地の張り合いのような戦いが各所で見られた

確かこの試合は中村俊輔がふわっとしたシュートで勝ちを収めたと記憶しているが
何よりも意地の張り合いのプレーが面白く、個々の技術は負けていないと感じたものだった
でも昨日は、あの試合の日本チームの逞しさが感じられなかった

U24は、少し期間をおいてまたアルゼンチンと戦う予定らしい
昨日の試合をどのように受け止めて、どのように対処できるようになったか
次の試合の見所は試合結果よりもそちらだな





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