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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

陸上防衛作戦部隊論(第三回):装甲機動旅団と機械化大隊、自衛隊部隊編制を参考に

2015-05-02 22:58:56 | 防衛・安全保障
■小浜線版から総武線版へ
陸上防衛作戦部隊論、再掲載開始です、諸般の事情で再執筆となりました。

先日まで掲載していました“陸上防衛作戦部隊論”、舞鶴から小浜線乗車中に携帯電子端末POMERAにて作成したものですが、機器の不具合により全文消去されてしまいました、そこで先日総武線乗車中に改めて作成しました文章を今回から掲載してゆく事とします、久々に8000字級の文章が喪失で少々困惑しました、重複する部分もあるでしょうが、どうぞよろしく。

装甲機動旅団、この発想は、まず全国の師団と旅団をいったん二つの区分の機動旅団、機甲装備を一手に担う装甲機動旅団と方面航空などの航空機材を一手に集約し運用する航空機動旅団に改編し、この2個旅団をもって方面隊一つに一個師団という、広域を担任することが可能な広域師団へ改編するという主題から導き出したものです。

機械化大隊、装甲機動旅団の基幹編成となるのは普通科連隊に機械化大隊を配置し、旅団はこの機械化大隊三個を持って機動打撃の骨幹を構成するというもの。機械化大隊は筆者の構想上のものではなく、滝ヶ原駐屯地のFTC富士トレーニングセンター評価支援隊の仮設敵部隊として編成されている第1機械化大隊という実在の部隊が着想の背景にあります。

第1機械化大隊は、大隊本部、戦車中隊、装甲普通科中隊、装甲普通科中隊、という編成です。戦車中隊は74式戦車、装甲普通科中隊は96式装輪装甲車を装備していまして、仮設敵部隊ですので独自迷彩と独自迷彩戦闘服を着用しています、戦車は10式戦車に、戦闘服まで模倣する必要はありませんが、この三個中隊基幹の部隊はかなり合理的な編成でしょう。

普通科連隊は、機械化大隊を編成するとの前提で、現在一個中隊が全国の普通科連隊の傾向として軽装甲機動車を装備しています。ですから、機械化大隊を編成する場合、本部管理中隊のもとに第1中隊と第2中隊に装甲車か可能であれば装甲戦闘車、第3中隊に軽装甲機動車、そして重迫撃砲中隊と対戦車中隊を縮小し、火力中隊として編成するべき、と考えます。

第1中隊と第2中隊に連隊戦闘団編成時、戦車中隊の配置を受け、これをもって機械化大隊を編成、軽装甲機動車中隊は火力中隊の対戦車隊を抽出し機動力を生かして前方展開や側面防護を担う捜索大隊として機能させる、すると連隊長は有事の際に本部管理中隊と重迫撃砲部隊に加え、機械化大隊と捜索大隊の二個大隊を指揮下におくこととなるでしょう。

装甲機動旅団は三個普通科連隊基幹を想定し、すると旅団に必要な戦車は三個中隊、各方面隊に一個広域師団を置くとの前提で、北部方面隊は第2師団を装甲機動旅団へ、東北方面隊は第9師団を装甲機動旅団へ、東部方面隊は第1師団を装甲機動旅団へ、中部方面隊は第3師団を装甲機動旅団へ、西部方面隊は第4師団を装甲機動旅団へ、となる。

北方の戦略予備、上記編成のほかに例外として機甲師団はそのまま残す必要が、北方からの軍事圧力が依然として残り近年顕在化が著しいため、新防衛大綱に機甲師団の明示がある通り残す必要があり、ここで第7師団を機甲旅団とし、第5旅団を装甲機動旅団へ改編し、第7機甲旅団と第5装甲機動旅団をもって、第7師団、機甲師団を編成する、という必要性はありますが。

北大路機関:はるな
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