北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

原子力空母ジョージワシントン 母港横須賀を米本土へ出港、核燃料交換へ

2015-05-19 23:23:23 | 在日米軍
■さよなら!ジョージワシントン
 本日、横須賀を事実上の母港として前方展開する米空母ジョージワシントンがアメリカ本土へ出港しました。

 横須賀を出港したジョージワシントンの飛行甲板には”さようなら”の人文字が描かれ、東京湾にて海上自衛隊の最新ヘリコプター搭載護衛艦いずも、が合流、その全通飛行甲板には”ありがとう ジョージワシントン”を示す人文字が描かれ、帰途を見送りました。

 ジョージワシントンはニミッツ級原子力空母で、従来の通常動力空母キティーホークの後継として2008年に横須賀へ前方展開を開始しました。キティーホークの後継に原子力空母を充てるか、最後の通常動力空母となるジョンFケネディを配備されるかは、当時の米軍再編と前方展開に併せ大きな論議を呼んだことを思い出します。

 原子力空母ロナルドレーガンが続いて横須賀へ配備されるとのこと。横須賀をアメリカ本土へ向け出港したジョージワシントンは、原子力空母の定期整備として最も重要な核燃料交換を含む炉心交換を行うため数年間第一線運用を退きます、このためジョージワシントンに代えロナルドレーガンが日本へ前方展開し、サンディエゴにて乗員の多くが移乗するとのこと。

 海上自衛隊ではヘリコプター搭載護衛艦へ、いせ、ひゅが、等旧国名を当てますが米海軍では航空母艦へ人名を当てます、実はこの関係で日本配備の原子力空母を選定する際に米国防総省部内にて幾つかの討議がありました、当初はハリーSトルーマンの配備が計画されましたが、トルーマン大統領が日本への原爆投下を命じた大統領として、見送る事に。

 カールビンソンも、対日戦準備への海軍力増強を進めた議員という事で断念、セオドアルーズベルトは日露戦争の講和を仲介した事で有名ですがこちらが炉心交換に入らねばならない関係上不可能と、エンタープライズは老朽化が進み過ぎ不適当、そこでジョージワシントンかエイブラハムリンカーンを、となり、日本でも知名度が高いジョージワシントンになった、とのこと。

 原子力空母ロナルドレーガンの日本到着は秋ごろとなる予定で、ロナルドレーガンは東日本大震災における日本救援作戦トモダチ作戦にて主力を担った航空母艦です。中曽根総理との日米関係強化の際の有名な大統領の名を冠した空母の日本前方展開となるわけです。

北大路機関:はるな
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コメント (2)
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