■MV-22可動翼機自衛隊導入
報道によれば米政府は自衛隊が導入を計画するMV-22可動翼機17機の有償軍事供与を米政府が決定し議会へ通知したとの事。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/21/2435dc561ab0b2b1c42f4d4f07cab512.jpg)
MV-22可動翼機は、米海兵隊がCH-46中型ヘリコプターの後継機として配備を完了した航空機で、従来の回転翼航空機に対し巡航速度は二倍、行動半径は三倍以上となる航空機です。ただ、輸送ヘリコプターと比較すれば人員輸送能力は半分以下、取得費用は倍程度という航空機でもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/04/f95ac383dc9021459f1e66f00474f6b5.jpg)
防衛省は、九州目達原駐屯地に程近い佐賀空港を駐屯地としてMV-22を17機集中配備すると共に陸上自衛隊のヘリコプター50機を佐賀空港へ集中配備し、南西諸島防衛と南海トラフ地震などへの対処拠点と位置付ける方針で、併せて佐世保の相浦駐屯地に駐屯する西部砲煙普通科連隊を拡大改編し創設される水陸機動団の機動運用にも大きな能力を発揮する事となるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/ef/8883c32b15d1ec247bf21eb3d0ea1007.jpg)
MV-22は機体17機に加えエンジン40基と前方赤外線監視装置40基を加えて3600億円にて有償軍事供与を受ける方向であり、2018年度までに自衛隊へ納入されることとなります。この2018年までに納入という部分ですが、MV-22の米国内での生産は遠からず終了するため、最も量産効果が高い時期にいち早く導入されるかたちで、現在の良好な日米関係と西太平洋情勢の緊迫化を反映しているといえるやもしれません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/28/0f2703135fdcf1136b438e29d67cbc6d.jpg)
護衛はどうするのかという疑問がありますし、更に3600億円はかなり大きな支出で、仮にUH-60JA多用途ヘリコプターとCH-47JA輸送ヘリコプターの調達費に充てた場合、各8機からなる16機のヘリコプター隊を西部方面隊と中部方面隊の全ての師団と旅団に配置することが出来る費用ではあります。ただ、MV-22は迅速に展開できる能力と九州から南西諸島南部へ即座に展開できるため、沖縄県への自衛隊駐留の負担を回避する、という要望に応える為の難しい選択ともいえるところ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/5c/d07322b205db8451048819e6342937d5.jpg)
また、海上自衛隊が将来建造する大型輸送艦、強襲揚陸艦型の大型輸送艦から運用する事で国際平和維持活動や邦人救出などの際に従来のヘリコプターよりもはるかに遠い地域への緊急展開が可能となりますので、南西諸島防衛や災害対処任務等に加えて自衛隊の作戦能力を大きく引き上げる事となります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/0f/6c57cab2415fa8d471ce09fbd13ee991.jpg)
併せて既にヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが甲板後部にはMV-22用着陸スポットが配置されています、全幅の限界から飛行甲板中央部や全通飛行甲板を短距離滑走し運用する事は、ひゅうが型では行えませんので、能力を最大限発揮する事は出来ませんが、護衛艦からの運用が可能です。費用面では大きな負担であり、他の航空機整備への影響は財政的問題を政治的努力により対応する事が望まれます。
北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
報道によれば米政府は自衛隊が導入を計画するMV-22可動翼機17機の有償軍事供与を米政府が決定し議会へ通知したとの事。
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MV-22可動翼機は、米海兵隊がCH-46中型ヘリコプターの後継機として配備を完了した航空機で、従来の回転翼航空機に対し巡航速度は二倍、行動半径は三倍以上となる航空機です。ただ、輸送ヘリコプターと比較すれば人員輸送能力は半分以下、取得費用は倍程度という航空機でもあります。
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防衛省は、九州目達原駐屯地に程近い佐賀空港を駐屯地としてMV-22を17機集中配備すると共に陸上自衛隊のヘリコプター50機を佐賀空港へ集中配備し、南西諸島防衛と南海トラフ地震などへの対処拠点と位置付ける方針で、併せて佐世保の相浦駐屯地に駐屯する西部砲煙普通科連隊を拡大改編し創設される水陸機動団の機動運用にも大きな能力を発揮する事となるでしょう。
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MV-22は機体17機に加えエンジン40基と前方赤外線監視装置40基を加えて3600億円にて有償軍事供与を受ける方向であり、2018年度までに自衛隊へ納入されることとなります。この2018年までに納入という部分ですが、MV-22の米国内での生産は遠からず終了するため、最も量産効果が高い時期にいち早く導入されるかたちで、現在の良好な日米関係と西太平洋情勢の緊迫化を反映しているといえるやもしれません。
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護衛はどうするのかという疑問がありますし、更に3600億円はかなり大きな支出で、仮にUH-60JA多用途ヘリコプターとCH-47JA輸送ヘリコプターの調達費に充てた場合、各8機からなる16機のヘリコプター隊を西部方面隊と中部方面隊の全ての師団と旅団に配置することが出来る費用ではあります。ただ、MV-22は迅速に展開できる能力と九州から南西諸島南部へ即座に展開できるため、沖縄県への自衛隊駐留の負担を回避する、という要望に応える為の難しい選択ともいえるところ。
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また、海上自衛隊が将来建造する大型輸送艦、強襲揚陸艦型の大型輸送艦から運用する事で国際平和維持活動や邦人救出などの際に従来のヘリコプターよりもはるかに遠い地域への緊急展開が可能となりますので、南西諸島防衛や災害対処任務等に加えて自衛隊の作戦能力を大きく引き上げる事となります。
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併せて既にヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが甲板後部にはMV-22用着陸スポットが配置されています、全幅の限界から飛行甲板中央部や全通飛行甲板を短距離滑走し運用する事は、ひゅうが型では行えませんので、能力を最大限発揮する事は出来ませんが、護衛艦からの運用が可能です。費用面では大きな負担であり、他の航空機整備への影響は財政的問題を政治的努力により対応する事が望まれます。
北大路機関:はるな
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