■賛否両論あろうけれど
自衛隊最精鋭の緊急展開部隊である第1空挺団は必要ならば南海の離島でも中東アフリカの紛争地でも中央アジアの激戦地へも投入される部隊です。
習志野、第1空挺団降下訓練始め。7日日曜日の習志野へ行って参りました。第1空挺団は毎年一月初旬、一年間の落下傘訓練安全祈願を兼ねて降下訓練始めを実施していまして、本年も実施されました。そして今年の空挺降下訓練始めは同盟国同志国9か国が参加する。
能登半島地震、正月元日に発生していますが実施できるのか、ということでした。実際、空挺団の実施予定は昨年末のまま、官庁仕事始めの前に発生した地震で、広報よりも災害派遣が重視されていて、4日の仕事始めの時点でも去就は示されず、4日の夕刻に初めて。
ヘリコプターと輸送機が少なからず参加する。空挺団降下訓練始めは、東日本大震災規模の災害であれば間違いなく中止されていたと思います。ただ、4日に開催決定を空挺団は発表しましたが、一旦これが引っ込みまして、改めて5日の深夜に開催が発表されました。
被災地へ空挺作戦を行う、必要はないと考えます。能登半島を見ますと落下傘降下できる場所は能登空港くらい、この習志野訓練場でさえ空挺降下を行える最低限以下の広さですので、空挺部隊を落下傘降下させなければならないのかと問うと、ヘリボーンが合理的だ。
CH-47輸送ヘリコプターのハッチが開きまして、各国関係者が観閲台へ進む様子をみますと、しかし、はっと考えさせるというか驚くというか、時代の変化を感じたものでした。オランダ兵とインドネシア兵が参加しています。そして日本の空挺部隊の始まりと云えば。
パレンバン空挺作戦やメナド空挺作戦とマレー半島空挺作戦、相手はイギリス軍やオランダ軍であり、そして独立した今のインドネシアやマレーシアが舞台であったのですから。考えてみれば、降下に際して”空の神兵”を流す第1空挺団なのですから、これはすごい。
和解の具現化だ。昭和生まれなものですから、アジアの国々は日本に対して云々、という教育を受けた世代です。パレンバン空挺作戦で激戦の相手となった国々が、いまは同志国、この表現は共産圏じゃああるまいしちょっと語彙力不足のようでなにか言葉が必要ですが、同士国なのだ。
インドネシア、オランダ、イギリス、今年の空挺団降下訓練始めには更に、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、カンボジア、そして日本の空挺団、9か国の国際空挺部隊という、SF映画でも無ければ編成されないような諸国が集っていまして、これは過去にはない。
防衛協力、今週末は台湾総統選挙となりまして、場合によっては台湾海峡の情勢が一気に突沸しかねない、こうしたなかで、日本の防衛力は戦後昭和の延長線上なのですが、中国の軍事力は、純粋に防衛用、というには少々無理のある、極めて大きな規模となっている。
日本周辺には、ロシアと中国に北朝鮮という、安全保障上の不確定要素があり全て核兵器国と核保有国、こうした状況で日本一国での防衛力、シーレーン防衛から本土防衛まで、対応するには、日本一国で中国の軍事力と対等な水準まで強化することは、現実でたない。
能登半島地震、いまも孤立地域があるために、今回自衛隊は輸送機1機と輸送ヘリコプター6機に多用途ヘリコプター1機と対戦車ヘリコプター2機を参加、対戦車ヘリコプターは別としても、震災支援に転用できる機体を8機参加させているのではあるのですけれども。
NATOとの関係も強化しなければ、もたない、という安全保障環境と自衛隊の航空機保有数、CH-47だけで70機以上保有している訳ですし輸送機も40機以上、これは、かなり規模は縮小し空挺団からも能登半島へ部隊を送っている状況、両立可能だな、と思いました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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自衛隊最精鋭の緊急展開部隊である第1空挺団は必要ならば南海の離島でも中東アフリカの紛争地でも中央アジアの激戦地へも投入される部隊です。
習志野、第1空挺団降下訓練始め。7日日曜日の習志野へ行って参りました。第1空挺団は毎年一月初旬、一年間の落下傘訓練安全祈願を兼ねて降下訓練始めを実施していまして、本年も実施されました。そして今年の空挺降下訓練始めは同盟国同志国9か国が参加する。
能登半島地震、正月元日に発生していますが実施できるのか、ということでした。実際、空挺団の実施予定は昨年末のまま、官庁仕事始めの前に発生した地震で、広報よりも災害派遣が重視されていて、4日の仕事始めの時点でも去就は示されず、4日の夕刻に初めて。
ヘリコプターと輸送機が少なからず参加する。空挺団降下訓練始めは、東日本大震災規模の災害であれば間違いなく中止されていたと思います。ただ、4日に開催決定を空挺団は発表しましたが、一旦これが引っ込みまして、改めて5日の深夜に開催が発表されました。
被災地へ空挺作戦を行う、必要はないと考えます。能登半島を見ますと落下傘降下できる場所は能登空港くらい、この習志野訓練場でさえ空挺降下を行える最低限以下の広さですので、空挺部隊を落下傘降下させなければならないのかと問うと、ヘリボーンが合理的だ。
CH-47輸送ヘリコプターのハッチが開きまして、各国関係者が観閲台へ進む様子をみますと、しかし、はっと考えさせるというか驚くというか、時代の変化を感じたものでした。オランダ兵とインドネシア兵が参加しています。そして日本の空挺部隊の始まりと云えば。
パレンバン空挺作戦やメナド空挺作戦とマレー半島空挺作戦、相手はイギリス軍やオランダ軍であり、そして独立した今のインドネシアやマレーシアが舞台であったのですから。考えてみれば、降下に際して”空の神兵”を流す第1空挺団なのですから、これはすごい。
和解の具現化だ。昭和生まれなものですから、アジアの国々は日本に対して云々、という教育を受けた世代です。パレンバン空挺作戦で激戦の相手となった国々が、いまは同志国、この表現は共産圏じゃああるまいしちょっと語彙力不足のようでなにか言葉が必要ですが、同士国なのだ。
インドネシア、オランダ、イギリス、今年の空挺団降下訓練始めには更に、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、カンボジア、そして日本の空挺団、9か国の国際空挺部隊という、SF映画でも無ければ編成されないような諸国が集っていまして、これは過去にはない。
防衛協力、今週末は台湾総統選挙となりまして、場合によっては台湾海峡の情勢が一気に突沸しかねない、こうしたなかで、日本の防衛力は戦後昭和の延長線上なのですが、中国の軍事力は、純粋に防衛用、というには少々無理のある、極めて大きな規模となっている。
日本周辺には、ロシアと中国に北朝鮮という、安全保障上の不確定要素があり全て核兵器国と核保有国、こうした状況で日本一国での防衛力、シーレーン防衛から本土防衛まで、対応するには、日本一国で中国の軍事力と対等な水準まで強化することは、現実でたない。
能登半島地震、いまも孤立地域があるために、今回自衛隊は輸送機1機と輸送ヘリコプター6機に多用途ヘリコプター1機と対戦車ヘリコプター2機を参加、対戦車ヘリコプターは別としても、震災支援に転用できる機体を8機参加させているのではあるのですけれども。
NATOとの関係も強化しなければ、もたない、という安全保障環境と自衛隊の航空機保有数、CH-47だけで70機以上保有している訳ですし輸送機も40機以上、これは、かなり規模は縮小し空挺団からも能登半島へ部隊を送っている状況、両立可能だな、と思いました。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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