北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】豊川駐屯地創設73周年記念行事【3】第49普通科連隊の観閲行進(2023-11-03)

2024-01-13 20:00:52 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■即応予備の普通科連隊
 今回紹介する第49普通科連隊は即応予備自衛官主体の部隊で元日に発生した能登地震に際しても招集が行われ災害派遣に活躍しています。

 第49普通科連隊の観閲行進です。49連隊は創設が2002年ですから21周年というところですね。そして創設以来、即応予備自衛官主体の編成となっています。いまは中部方面混成団隷下部隊ですが、創設当時は第10師団隷下部隊となっています。練度はたかい。

 即応予備自衛官主体の部隊ですが、創設当時は現役部隊と予備役部隊の混成運用の方が、人件費の面でも募集の面でも有利だと思われていました。予備自衛官の訓練日数は年間五日間ですが、即応予備自衛官は年間30日を訓練、アメリカ軍予備役の50日よりは短いが。

 練度なんてどうとでもいえる、と反論されるかもしれませんが、御縁あって何度か饗庭野で連隊を観る機会が有りまして、実は寒い時期などは、現役部隊の方が今津駐屯地の入り口に向かう上り坂を車両が登れないのを、曹教は出たんだよな、と助けている様子を見た。

 装備も一通り現役部隊と変わらないものを装備していますが、かなり昔の某混成団祭で、予備役なのに軽装甲機動車かよ、と現役隊員の方が呟くのを聞いてしまいまして、そういう見方もあるのかなあと想ったりしましたが。即応予備と予備の混同もあったのでしょうか。

 連隊本部はここ豊川駐屯地に置かれているのですが、現在、第10師団から中部方面混成団へ移管されましたのち、第10師団管区の管内における即応予備自衛官部隊という位置づけでもあり、中隊ごとに分散して駐屯しています。即応予備自衛官は地元で訓練ができる。

 自衛隊は普通科を重視している。これ、わたしは最近あのゲームの影響ではないかと思っているのです、普通科が一番多いゲームといえばあれです。サバイバルゲームかと思われるでしょうか、たしかにサバゲに戦車や特科は来ませんが、もっと古いあれですよ、あれ。

 将棋の影響なのかな、と。歩兵重視、そして自衛隊の普通科部隊は120mmRT重迫撃砲で砲兵にある程度対抗できる装備を揃えていますし、さすがに60式自走無反動砲はもう現役ではありませんが、あの装備は61式戦車の時代には補助戦車の役割を担う事となった。

 軽装甲機動車、まあ、これで補助戦車の役割を担える程現代戦闘は甘くないのですが、一応装甲化の入り口に普通科部隊を導いたという点で、かなり重要な装備といえるでしょう。そして先日、防衛省がMk44-30mm機関砲型のRWS遠隔操作銃搭を購入すると知った。

 パトリアAMV装甲車に30mm機関砲を搭載する事となるのでしょうか、まあ、戦車には対抗する事は難しいのでしょうが、例えば戦車を購入できないNATO加盟国のリトアニア軍なんかは、ビルカス装甲車としてドイツ製装輪装甲車を戦車対処用に重宝していますし。

 120mm重迫撃砲も、空挺団と水陸機動団では特科大隊が装備していて、いや105mm砲の代りにはならない、と空挺特科大隊配備当時は識者やOBの方に厳しい指摘があったのを思い出しますが、フランス軍などは砲兵連隊にこの迫撃砲を装備している事も多いのです。

 特科の部隊旗が、再度こちらへ参りました。こちらは高射特科大隊の観閲行進です。高射特科大隊、もっとも重要です。2022年からのロシアウクライナ戦争を見ていますと、イラン製シャヘド無人機、ロシア製造型も含め射程1600km以上あり猛威を振るうのを見ると。

 高射特科大隊、陸上自衛隊は陸海空に在って島国ですので、最後の防衛を担うという位置づけではありましたが、相手がロシアなどという現実を考えますと、自爆用無人機の飽和攻撃は大きな脅威、これを防ぐためには高射特科部隊はもっと重視されるべきと思います。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-三条新町,春の七草粥ではなくビストロで心休め

2024-01-13 14:11:20 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 正月明けは七草粥で年末年始の御馳走その食べ過ぎた胃を休めるといいますが正月気分で御馳走を頂けたのは元日の夕刻までの十数時間であとは情報収集と分析など。

 2024年の始まりは、元日から地震が発生して松の内は明けぬうちに米英有志連合のイエメン空爆、ウクライナではロシア軍の侵攻が続きイスラエルはガザで練度の低さを火力で補い、そして本日の台湾総統選挙結果如何では下手をすれば台湾海峡有事になりかねぬ。

 トニックウォーターに生絞りのグレープフルーツを満たした濃いめのジンで一杯やらなければもう何ともできないような、そんな世の中ではあります。今年もストリチナヤのウォトカは我慢しよう、最近日本で流通しているのはラトビア産でロシア製ではないというが。

 ボンベイサファイア、青い透明な瓶に満たされた澄んだ色のジンにはビクトリア女王の肖像画が描かれていましてそう、日本は鎖国でパクスブリタニカの時代にはビクトリア女王が平和を願えば世界大戦だけは回避できたという遠い昔の時代を、ちょっと羨ましく思う。

 ピクルスの自家製、酸味の、ビストロではビネガーの風味というべきなのかな、歯応えと風味とで一口一口頂くお酒と、注文しました手間暇と共に美味しさを湛えた料理が出来上がるまでの幕間のように愉しむのですが、時事報道を示すiphoneから目を離す口実にも。

 ワイン煮のほほ肉がやってきました。VAPEURSさんはがっつりした料理もいろいろあるのですが、昔、もう20世紀の話か、凄く好きだったビーフシチューのお店があったのですが、閉店してしまい、そのお店の美味しいビーフシチューを何故か思い出す味わいなのだ。

 ビストロで頂くものは、がつがつ頂くのではなく、美味しいものをちょっと頂き、美味しいお酒をちょっと呑み、ちょっととちょっとで味の経験を重ねてゆく、という印象ではあったのだけれど、懐かしい味を全然違う場所で再会した様な感動も、とても嬉しいのです。

 牛ほほ肉のワイン煮にはワインを。ワインというものは、ぴんきりありますので、実はちょっとお値段的に大冒険する飲み物なのですけれども、此処は本日のワインというお手頃のものもありますから、銘柄とか考えず、マスターの御好意と目利きに期待しさて一献を。

 三条新町のビストロで静かにワインを傾けていますと、まあ、世界中大変な、いや日本も大変な時代となっているのだけれども、一方でそれ以上にこうした平和な日常も世界に日本に満ちているのだろうなあ、と思い、いまはこのワインを愉しむ事に専念しました。

 Brasserie-VAPEURS、烏丸三条から三条商店街の方へ歩んでゆきますと、けっこう早い時間から御店を開けて待っていてくれます、日曜日が定休日なのがこのお店なのですけれども、お散歩の際に偶然見つけて、ちょっと日常が愉しくなりましたものなのですね。

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臨時情報-米英軍イエメンフーシ派軍事施設を空爆,相次ぐタンカー商船無差別攻撃による紅海封鎖事態への対応

2024-01-13 07:01:44 | 国際・政治
■臨時情報-中東情勢
 武装勢力ハマスによるイスラエル無差別攻撃に端を発したガザ騒擾が発生した昨年10月から、戦火はイエメンへ飛び火する状況となっています。

 アメリカとイギリスを中心とした有志連合は日本時間1月12日、国連安保理決議2722号に依拠したイエメンフーシ派拠点への航空攻撃に踏み切りました。これはフーシ派武装勢力が約30回に渡り紅海海上のタンカーや貨物船への無差別攻撃を行い、地中海からスエズ運河を経由しインド洋に至る海上航路を事実上海上封鎖している状況への打開策です。

 攻撃目標は10カ所以上、フーシ派武装勢力の武器貯蔵施設やミサイル関連施設、防空関連施設に対して攻撃を加えたとの事です。安保理決議とともに、アメリカが攻撃に踏み切った最後の分水嶺は、9日にアメリカ船舶への攻撃が行われたことである、今回の攻撃についてアメリカのバイデン大統領は公式に声明を出し、必要ならば追加攻撃を行うとのこと。

 国連安全保障理事会は日本時間1月10日、船舶無差別攻撃の即時停止と拿捕した船舶乗組員の即時開放を求める安保理決議2722号を採択、対するフーシ派武装勢力は、紅海を航行する船舶に対し、スエズ運河のシナイ半島に隣接する事からパレスチナ自治区を攻撃するイスラエル方向に向かうかイスラエル方向から航行する船舶として攻撃を正当化している。

 攻撃は航空攻撃と巡航ミサイル攻撃が中心で、アメリカ海軍が航空母艦艦載機と攻撃型原潜からの巡航ミサイル攻撃、イギリス軍はアメリカ空母機動部隊へ護衛艦艇を派遣すると共に地中海のイギリス軍基地より空軍機を派遣し航空作戦を展開、しかし、攻撃は一回限りのもので、フーシ派が再度の攻撃を行わない限り静観するという立場を示しています。

 日本から見るべき情勢は二つ、一つは邦人救出任務の可能性、フーシ派武装勢力はアメリカの攻撃に対して報復を主張していますが周辺国へのミサイル攻撃が拡大し戦火が中東地域に大きく広がる場合には、石油関連企業や商社駐在員などの安全を図る必要があります。そしてもう一つは、フーシ派による船舶無差別攻撃がこれにより沈静化するのかという。

 船舶無差別攻撃は、昨年の護衛艦あけぼの弾道ミサイル攻撃事案、日本タンカー襲撃事件も発生しており、最早日本は攻撃を受けた当事者となっています。そして二つの部分に共通する点ですが、フーシ派武装勢力へ兵器を供給しているイランとの関係は、事態拡大の可能性を左右すると共に武器供給が続けば船舶攻撃も続き、今後の展開を注視しましょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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