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ウクライナ情勢-ウクライナ軍は無人地上車両とFPVドローンのみを使用した初の攻撃部隊による攻勢

2024-12-27 07:01:19 | 先端軍事テクノロジー
■防衛情報-ウクライナ戦争
 自衛隊も参考とすべき戦訓が多いのですが本日の話題はふたつ。

 クルスク戦線に関してイギリス国防省は12月21日付ウクライナ戦況報告に最新戦況を発表しました。これによれば、クルスク州ウクライナ占領地域へのロシアの反攻は継続中で、特に10日以降にも戦術的な進捗があった事をイギリス国防省は分析しています。その最大の接触は占領地の北西部となっていて、ロシア軍が南東へ4㎞前進したという。

 ロシア軍は北西部での戦闘でクルグレンコエ村を再掌握したとされ、またウクライナ占領地の南東部において、ロシア軍はプレホヴォの西へ2㎞にわたり前進するとともに、その北にあるマフノフカの郊外に駐留しているとのこと。ウクライナ軍は現在のところ、クルスク戦線における新しい占領地確保の計画は無く、攻勢限界にあるもよう。

 ウクライナ軍は、2024年8月には最大900平方㎞ものロシア領土を占領していましたが、この占領地は12月15日にはの510平方kmであり、これが21日までに占領地が480平方㎞となっています。この背景としてロシア海軍歩兵部隊及びロシア空挺軍に加え、北朝鮮軍が加わったロシア軍反攻作戦が大きく影響していると考えられています。

 ウクライナ軍は無人地上車両とFPVドローンのみを使用した初の攻撃部隊による攻勢を実施した模様、これはISWアメリカ世創研究所12月20日付ウクライナ戦況報告によるもので、地上作戦に技術革新を組み込んだウクライナの継続的な新技術開発の姿勢を端的に示すものとなりました。この運用は人的損耗を抜本的に提言するものです。

 無人地上車両とFPVドローンのみを使用した初の攻撃部隊による攻勢は、ハリコフ方面のウクライナ軍旅団報道官が20日に実施したもので、ハリコフ市の北リプシ近郊において、機銃装備のUGV無人戦闘車両数十両で攻撃を実施、同時にUGVを用い地雷敷設や地雷除去も実施、UGVだけによる世界初の地上攻撃で複数のロシア軍陣地を破壊したという。

 UGV無人戦闘車両は、世界では多種多様な装備が開発されていますが、従来のものはMUMチーミングという、有人車両の支援用に用いられるものが多く、無人車両だけの独立した攻勢は過去の戦史に例がありません。この種の殺人装備に否定的な意見もあることは確かですが、人的損耗をこれ以上重ねられないウクライナの事情も大きいのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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