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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

人生で大事なものは?・・・やはり愛でしょう!(傾向と渇望 8/10)

2010-10-23 | 第三章「無意識の世界」
 幼いころから、親しい人から、いろいろと人生についてアドバイスや忠告をもらったようだ。まあ、人生で大事なものという価値観なのだろう。立身出世的な価値観。優秀な人の集まる学校に入り、末は博士か大臣かもあった。勿論、倫理的道徳的にも優秀であるといったエリート志向も。その外、カトリックや仏教の価値観もあったかもしれない。左翼思想もあったかもしれない。

 ふと現在を振り返ると、もう還暦。常識的に考えれば確実に人生の後半戦である。かつて教えられた、さまざまな価値観も、何となく自分なりに昇華し判ってくる年だと思う。

 さて、たまたま昨日は石塚幸雄著≪自己実現の方法≫(講談社現代新書)を再読していた。その中に今では有名な社会的再適応のスケール(T.H.ホームズ&R.H.ラエ)が載っていた。1960年代の研究で、配偶者の離婚が最大のストレス100、以下離婚が73といったストレス・スケールである。石塚氏はこのスケールを元に、グルーピングを試み、人生で大切な要素として、①親近関係50% ②達成40% ③自己10%とした。ちょっと表現が難しいが愛に関係するところが親近関係。仕事に関係することが達成といってもよいようだ。

 統計的な話は、ともかく自分の場合はどうか。還暦近くなると、退職したり、近親者がなくなったりすることも多い。勿論、新しい仕事を始めたり、新しい勉強を始めたりすることもある。価値観の再構築といった思考の変化で行動や感情もかわる。それでも、愛・親近関係(神仏との関係も含む)が一番かなと思う。仕事・達成も勿論あるが、これも愛・親近関係の一つの変形といった感じである。石塚氏のグルーピングに近い。尚、石塚氏も指摘しているが、信仰も神仏との親近関係と捉えることは理にかなっている。

 これからの、自分の最大のライフ・イベントは自分の死だと思うが(若者であっても死は最大のテーマだとも思うが)、死を見つめたり、過去のいろいろな衝撃的な出来事を見つめたりする時、何が本当に大切な思想かが見えてくる。私は伝統宗教のカトリック信徒であるが、2000年の歴史の中に多くの先人達の足跡に触れて、意外と身近に感じることも多い。秋は思索にもってこいだ。先人たちとの対話も大切な親近関係だろう。

傾向と渇望 8/10

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