イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

くるくる回る水車:感情の流れ!

2009-01-11 | 第三章「無意識の世界」

 正月に深大寺へ出かけ、近くで見つけた水車。結構速く回っている。

 今、ここに流れる水を掬い、それを放ち動力を得る。過去の水でもなく、未来の水でもなく今流れる水を掬うところに何か深淵なものを感じてしまう。

 自分の人生を振り返ると、思考の流れを辿ったり、様々な事象の流れを辿ったりすることは多々あったが、感情の流れを真面目に考えたり、辿ったりすることは、「生き甲斐の心理学」を学んでからであった。

 不安になったり、怒りが走ったり、穏やかな和みがあったり、・・・感情は変化するのが判っても、それが価値ある情報でなどと、考えてもみなかった。人を恨んだりする感情がおこれば、何となく嫌であるし、・・・そんな感情を考える暇があれば、他のことをした方が良いと思ってた。

 朝、起きてから寝るまでの一日。感情の流れはどうだったか意識してみたり、あるいは、朝の目覚め時などに、ぼんやりと自分の感情を確かめたりすると、いろいろなことが判ると今では考えている。

 例えば、この正月休みを振り返ると面白い。昨日も勉強会があり、正月の話題もいくつか上がった。日常働く職場を離れたり、普段会わぬ親戚に会ったり、年賀状をもらったり、あるいは身近な家族が数日出かけたりする。日常の生活のリズムも変わったりする。お正月は、昔ながらの仕来たり等は変わってきたかもしれないが、依然として私たちの生活の中では聖なる時のようだ。

 正月なので、神社仏閣・教会など、聖なるものに触れたり、美しいものを見る機会は多い。真善美に触れる機会が確かに多い。

 平穏な感情を取り戻したり。あるいは、いつもいるはずの人の不在を寂しく想ったりする。そんな正直な感情の流れを考えていると、ふと愛と許しを実感したり、すぐに連絡しなければなどの想いが湧いてくることもある。

 正月も11日になってしまった。そろそろ、水車のように、忙しく活動しなければならない!

<こころの流れ3/4>

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1000億ニューロンが織りなすこころの流れ!

2009-01-10 | 第三章「無意識の世界」

 犬のノコちゃんは人間ではないが、様々な感情を見せ、側にいて楽しい。写真のような顔をしているときは、何かご褒美を貰いたいときのようである。

 さて、人の表情は犬に比べて、もっと複雑で豊である。脳の容量は現世人類で大脳皮質が約140億といわれ、脳全体では約1000~2000憶個の神経細胞(ニューロン)があるという。加齢とともに減少したりするそうだが、私の年代でも1000憶個程度がありそうだ。

 これが、頭がい骨の約1.5リットルの入れ物に入っているので、驚異である。

 閑話休題。

 この2-3日、年末年始のこころの動きを考えていた。こころの動きをどのように捉えるかというのは、ちょっとした心理学の知識が必要である。「生き甲斐の心理学」の中で、カール・ロジャーズの発案したプロセス・スケールというものがある。そして、自分の状態などを、これで測っている。

 7つの尺度があり、それぞれ7つの評価基準があるが、日常的には3つのレベルの評価基準を使う。

 例えば7つの尺度の一つとして、<感情と個人的意味あい>、というものがある。そして、レベル(段階)として3つ・・・

 低: 感情が認められない、表出されない

 中: 自分のものであるという感じ、表出が増大する

 高: 流れの中に生きる、 充分に体験される

 昨年の年末にかけての感情の移り変わりの中で、例えば自責感を感じたことがあった。そして、日本の文化や倫理道徳で何となく自責を感じているのでは・・というのではなく、生な自責の感情というのは、人を変える力があるようだ。頑固な自分であっても。

 自責の感情から、自己否定になっていくのは世の常であり、私も人嫌いの傾向が出てきたが、そのような傾向の中で、ふと出会ったのが深大寺でのマグカップであったようだ。

 人生の中で、ある問題に遭遇し、そしてある時、気づかなかった何かの感情に触れる。(低から中に)そして、その中で意味づけが進行し健全な行動に繋がっていく。

 自分の中に隠れていた、驚きの部分を受容していく中で、新たな1年の計を、マグカップでコーヒーを飲みながら考えていきたい。

<こころの流れ2/4>

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尚、いつも参考にしていますが、今回は「生き甲斐の心理学」p136を参照させていただきました。


好きなマグ!

2009-01-09 | 第三章「無意識の世界」

 身近に自分が好きなアイテムを揃えると、生活が豊かになるように感じる。

 好きなネクタイ、好きなジャンパー、好きな靴、好きな壁紙、好きな色、好きな絵・・・

 先日、学友から紹介された陶芸家の展示会に行った。そして、ひと目で好きになった、マグをちょっと高価であったが購入した。

 最近は郊外に住んでいることもあり、山に行ったりすることが多かったが、どこかで観た木々の木肌、落ち着いた暖かいもの、を感じたみたいだ。

 幼いころに行った、アラスカの木々なのか、小学生のころに時々行った、信州の木々なのか、ちょっと見知らぬ異国の感じがある。

 いつのまにか、馴染みになってしまった好きなマグ。その感じは、自分の知らない無意識の世界から訪れ、何か重要なことを自分に語りはじめているのかもしれない。

 好きなマグの感じを確かめつつ、自分の最近のこころの流れを考えてみたい。

<心の流れ1/4>

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数字で心の世界が表わせるか!

2009-01-08 | 第三章「無意識の世界」

 数字は何か、真実を語るエッセンスのように、今の世の中では過度に崇められているところがあるのではないか?そんなことをふと考えた。

 確かに、経済指標一つで、経済は右往左往する。偏差値とかで、受験生等も右往左往する。企業に勤めていれば、数値目標で右往左往する。その割に、その数値の深い意味や限界などを考える人は、私も含め余りいない。ちょっとシュールな世界のようだ。 

 私は、身近な父や祖父が理工科系だったこともあり、数値や数式への信仰のようなものがあった。それもあり、大学の時は、お医者さんの診断のプロセスを数値的に研究することなど、人の行動を数値的に研究することに熱中した。ただ、卒論を書きあげて、空しさが残った。数式で語れることは、余りに限定されているという事実である。

 今でも時に、人の心が数式で表せたらといった妄想に浸ることもあるが、美しい花びらや光を感じる自分の存在は数式や数値で表わせる世界より、遥かに豊だと感じてしまう。

 身体を持つ、脳を持つ人間とは、なんて不思議な存在なのだろう。

<身体の流れ4/4>

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暗く解釈か、明るく解釈か!

2009-01-07 | 第三章「無意識の世界」

 同じ現象を暗く解釈する人がいると思うと、明るく解釈する人もいる。コップに入っている水を、満杯のときと比べて少ないと解釈し悲観する人がいる一方、無くなった時と比べまだあると明るく解釈をする人もいる。

 若い頃は、暗く解釈するほうが、何となく知的でカッコイイと思うようなところがあった。しかし、人生経験を積んでいくと、そう考えるのはどうかと思うようになってきた。考えてみれば世の中は暗いことが余りに多い。

 今は、日々のこころの健康も考え、なるべく明るく解釈をするようにしている。これは、人生の知恵でもあるらしく、先日、あるところで偶然知りあった方と、話をしていたら、同じ意見であった。何も、「生き甲斐の心理学」を学ばなくても、あるいはポジティブ・シンキングという言葉を知らなくても、庶民の知恵として受け継がれていることもある。

 さて、脳科学は、私にとって心理学や比較宗教学などの勉強から、興味が湧く学問と同時に、この5-6年、介護・福祉関係の仕事をしたこともあり、認知症等の方との触れ合いの中で、切実に思った学問である。

 今年になり、何冊かの本を読み続けている。

 その中で、脳の機能のとらえ方で2つの見方があることを知った。以下、「生きて死ぬ私」{ちくま文庫 茂木健一郎著、110ページから114ページを参照)

 ひとつは、「心のあらゆる属性は、脳の中のニューロンの発火の特性だけですべて説明できる。」という、「認識のニューロン原理」説である。

 それに対し、20世紀前半の方で、ケンブリッジで活躍した哲学者 C・D・ブロードはベルグソンの脳の機能は、日常に有効そうなものを特別に選び出し残す機能(制限バルブ説)と考えるアイデアを基に、次のような結論に至った。

 「ある人の脳の中のニューロンが発火しない時でも、その人の心は存在する。それどころか、ある人の脳が全く消え去ったとしても、その人の心は存在しうることになる」。これは、変性意識等、意識の拡大の問題などを考える場合にも重要なようだ。

 脳の損傷により、こんなことができなくなったと悲観する見方がある一方、できなくなっても心は変わらないと考える見方もあるようだ。

 脳の治癒等を考える上では、「認識のニューロン原理」が、研究のモチベーションになると思うが、厳しい現実の中で、不治の病として絶望するよりは、制限バルブ説で、死後の世界も含め明るく考えるほうが良いこともあろう。

 認知症がかなり進行した、Aさんのことを思い出す。暖かい居間で、のんびりと一緒にいるだけで、幸せを感じたものだ。

<身体の流れ3/4>

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