朝ドラの「花子とアン」。どんどん面白くなってきている。花子さんの仕事や結婚。腹心の友の白蓮さんの白蓮事件も近づいてきている。
その中で、特に白蓮さんに興味を持ち、長谷川時雨氏の「柳原子(白蓮)」をkindleで読んだり、後年に接点のある森光子さんの日記もアマゾンでたのんだりしている。
白蓮さんは、私の好きな持統天皇のように強烈な不幸をものともせず(つまり実にストレスに強いというか、ストレスを親友にしているというか)、自分の人生を深いところでつかみ選択していくことができたのだ(今日の花子さんの、村岡さんとのやり取りも実に興味があるが)。
長谷川時雨氏の「柳原子(白蓮)」の白蓮さんの『踏絵』や、朝日新聞に載った、伊藤伝右衛門への絶縁状を読むと、その謎への回答が観えてくる。これは生き甲斐の心理学での理論とも重なるようでもある。
踏絵の中で、胸を打ったのは・・・
わが魂(たま)は吾(われ)に背きて面(おも)見せず昨日も今日も寂しき日かな
骨肉は父と母とにまかせ来ぬわが魂よ誰にかへさむ
白蓮さんの絶縁状の中のこの節は実に迫力がある。理性的に考え抜いた爽やかさすら感じられる。
・・・貴方と私との結婚当初から今日までを回顧して私は今最善の理性と勇気との命ずる処に従ってこの道を取るに至ったので御座います。・・・
私は白蓮さんの強さは、自分の傾向と渇望をしっかり把握し、それで不確定な未来を選択したのだと確信している。ロジャースの人格形成論に次の命題があるが、心の奥底にある傾向と渇望をつかんだ人は自己実現の道に近づく。
命題4:有機体は、一つの基本的な傾向と渇望をもっている。すなわち、体験している有機体を現実化し、維持し、強化することである。
そして、自分の傾向と渇望、アイデンティティを、「自分は何のために生きているのか?」と自問自答することで、さらにストレスをバネに生き抜くというか、ブレずに健康に生き抜くことができるようだ。
ストレス曲線をバネに① 4/10