物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

四川大地震と生活資金

2008-05-23 12:26:52 | 国際・政治

四川大地震で多くの人が亡くなった。いたましいことである。新聞の片隅にこれらの被災者へ中国政府が当面の生活資金を与えたということが出ていた。これで思い出すのは阪神大震災のときに政府は被災者にはじめ援助をしようとしなかったことである。

あのアメリカでも地震の被災者に生活資金の援助をしていないのだから、ましてや日本は援助できないとかいう論理だった。ところがサンフランシスコの大地震のときにアメリカ政府は被災者に生活資金を出していたということは昨年亡くなった小田実の著書で明らかになった。アメリカではtax payerの危機はアメリカの危機という捉え方が徹底しているらしい。

その後、小田たちの運動によって事後的にいくらかは国から援助が出たのではあろうが、それはとても限れられたものであったことは否めない。今度の四川大地震でも多分少しくらいの生活資金をもらっても、生活の場所や根拠を失った人たちの痛手はとても癒されるものではなかろう。しかし、とにもかくにもすぐに生活資金を出すという国とあくまでも自立という名の放置をする国家との違いは大きい。

これは中国という国が理想的な国だとかいい国だとか言うつもりではない。そういうことではなくて国の政治の態度の問題だと思うのである。一旦税金を徴収すれば、それをどう使うかは国会で決めればいいことでtax payerの国民文句を言われる筋はない。そう思っているのではないかと思えるような振る舞いを多くの国会議員はしている。

確かに間接民主主義の国であるから、ある程度はそのような面があるのは仕方がなかろうが、それは野放図に許されるわけではない。その辺の自己規制が足らないのではないか。