元同僚で友人のYさんが久しぶりにやってきた。11時過ぎに仕事場へ行ったら、すでに来て待っていた。弁当を二人で近くのコンビニに買いに行き、一緒に食べる。話がいろいろ出る。Yさんは20歳ころからの友人であるから、もう50年近い交友になる。
彼ももう一人の友人のTさんも大学を退職はしたが、まだアイディアをもって実験研究をやっている。私の知人、友人、先輩で大学を辞めた後の生き方として大きく二つに分かれる。一つは勤める先の職がなくなっても研究を続ける人と研究を止めてしまう人である。
この二つの人の割合は半々くらいの比率であろうか。もう職がないのに研究を続ける人は本当に研究そのものが好きなのであろう。一方、すっぱり止めてしまう人には研究がある意味で立身出世の手段みたいな人もいれば、まったくそうではないのだが、単に研究の手段がなくなったために研究を止めざるを得なかった人もある。
Yさんは自分のしている実験のデータを見せてくれて、もしできることなら疑問解決に助力をしてほしいという。私は現在、浮世の義理でやらなければならない仕事があり、それがすまないと手がつけられそうにないというと早くそれを済ませてといわれる。友人というのは有難いものである。
夜20時過ぎ、Yさんが自宅に帰るというので、フェリー乗り場まで車で送っていく。