電のついた用語としてまだある。電気力線、電場、電束密度まだあるかもしれないが、今は思いつかない。本を調べればまだ他の用語もあるだろう。
たくさん同じような用語が出てきたときわからないといってほっておくのも一つの考えだが、やはりそれを書き出してどう違うかを調べてみるというのがいい勉強法だろう。
いわゆる比較対照というのは物事をつかむ一つの方法である。どうも半年にわたってM大学の非常勤講師として授業をやっているわけだが、そういう学問の方法論についてもそれとはあまり意識しないで言及してきた。どこまでわかってどこからわからないのか、わからないところをはっきりさせるとかいうのもものごとをつかむ一つの方法であろう。
学生はぼんやりとわからないといっているが、それでは本当にわかるようにはならない。すべてわからないということは、しかしまたないのである。あるところまでは自明というか当然のことである。ところがどこかある新しい概念かなにかが出てきてかそこいら辺からわからくなるものである。そういう箇所をはっきりさせる。その境がはっきりすれば、その境のところをよくわかるように努力すればいいのである。
そういった学び方についての質問も今年は多かったが、質問にひきずられて肝心の物理の内容で大事なことを落としてしまったような気がする。例えば、準静的過程の大切さとか、慣性の法則だとか、電気のいろいろな性質を丁寧に説明することとかいったことである。
電磁気学では遠隔作用の概念が近接作用の概念で置き換えられたとかそういう大事なことはプリントで強調はしてあるが、どうも希薄になってしまった。反省しきりである。