「赤池情報量基準(AIC)」について朝日新聞に数日前に解説が出ていた。もとになる研究はセメントの生産工程を合理的にすることから出てきているという。
一般論を学ぶのはいつでも難しいのだが、もとはそういう具体的な要求から出てきているというのを聞くといかに具体的な事実が大切かを改めて知らされる。
統計学はなんだか学びにくい学問のように思うが、実際はどうなのだろうか。その解説は「情報量統計学」という本でされている。100ページもその本を読めば、その理論はわかってしまうらしい。だが、なかなかその100ページが読めないというのが私の実情である。
昔から実験データをフィットする理論的モデルを決めるのにχ^{2}フィットというのがあって、これは最小2乗法の一種だと思うのだが、この値がいいからといってデータのモデルがいいというときには常識的な判断と一緒に使わないと思わぬ落とし穴にはまるということを言われていた。AICではそれがそういうことがなくなっているのだろうか。ともかく数年前には京都賞だか日本国際賞だかを赤池さんはもらわれたという。
こういう理論が一般化するといいのだが、なかなか普及は難しいのではないだろうか。