先日、ボニージャックスと「ともに歌おう」という伊予銀行創立130周年記念の会の第2部に行ったということを書いた。そのときに「小さい秋みつけた」という歌を聞いたが、そのときにこれは「秋の始めの歌です、または夏の歌です」という紹介があった。
その後だったか、その前だったか秋の兆しとか春の兆しを告げる短歌とか詩をこのブログで紹介した。よく考えてみるとこの「小さい秋みつけた」はまさに夏の暑さにうんざりした詩人のサトウハチロの秋を見つけたという詩なのだ。そのことを気づくのが遅すぎたと思う。
歌の一部を紹介しておこう。
まずは1節から
”目かくし鬼さん 手のなる方へ
すましたお耳に かすかにしみた
呼んでる口笛 もずの声”
つぎは2節から
”わずかなすきから 秋の風”
最後に3節から
”はぜの葉あかくて 入り日色”
とある。サトウさんの心情の本当のところはわからないが、こういう解釈は一つの解釈だろうか。それにしても前に述べたような心情だとすれば、サトウさんはどこからそういう発想をえたのだろうか。妻によればサトウさんは茶の間に座ったままでさらさらとこの詩を書き下したらしいということだ。
明日は「香り」について書いてみたい。