物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

季節を感じる

2008-10-02 11:37:10 | 日記・エッセイ・コラム

昨日秋の季節を感じるということを書いたが、古くからの短歌に

    秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる

とかいうのがある。これは今のような本当に秋が来たときではなくもっと夏の終わりに近いときだろう。ところがこれに似た感覚で冬から春になることを歌った詩がドイツ語にある。昨日ラジオのドイツ語講座で取り上げていた、M"orikeの詩である。

Fr"uhling l"asst sein blaues Band

wieder flattern durch die L"ufte;

s"usse, wohlbekannte D"ufte

streifen ahnugnsvoll das Land.

Veilchen tr"aumen schon,

wollen balde kommen.

Horch, von fern ein leiser Harfenton !

Fr"uhling, ja du bist's !

Dich hab' ich vernommen.

というのである。Er ist'sという題であり、erはもちろん春を指すという。日本では夏の暑さが厳しいために秋の到来が待たれるが、冬の寒さの厳しいドイツでは春の到来が待たれるというわけである。お国柄の違いということだろうか。