平年の貯水率を長い間割っていた石手川ダムの貯水率が平年の貯水率を回復して、取水制限が解除された。夏の間晴天が続き、雨が降らかなかったが、秋雨前線のお陰で雨が松山地方にもしばしば降り、徐々に貯水率が回復して行き、とうとう平年の貯水率を越えた。越える直前に取水制限は撤廃されて、また渇水対策本部も解散した。このようなことは以前にも経験したことである。
松山ではいつぞやのようなひどい渇水があったにもかかわらず抜本的な水対策は行われていない。方法としてはいろいろ考えられるのだが、結局対策の費用が大きすぎるというのが、いままで対策が進まない理由である。確かに渇水対策に莫大な費用をかけると市の財政が傾くというのは本当であろう。
ダムに依存するか、はたまた海水を真水にするかとか方法はいくつか考えられるが、いずれも費用が大きくかかりすぎるというのが市当局の考えである。いまは西条市の黒瀬ダムからの分水をとお願いをしているが、水のことであるから西条市もなかなかうんとはいわない。ところが、黒瀬ダムの運用の費用は赤字だというので、県は西条市にその赤字の補填ということもあって分水をといっているようだが、なかなか話は進まない。
しかし、自然の恵みの雨によってまた市長の首はなんとかつながったというわけである。