物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

空襲の夢

2008-10-24 11:31:53 | 日記・エッセイ・コラム

夢をよく見るとこのブログでも書いているが、昨夜は空襲の夢を見た。

1945年、ちょうど6歳のときに5月ごろ遅れて幼稚園に入園したのだが、あるとき空襲警報が鳴った。それで幼稚園は閉園となり、先生が引率して園児を家まで送ることとなった。私は園児の中でも遠いところから通っていたらしく、先生一人と私とで家に帰ることとなった。

途中の I 市の高野山別院の寺の門の前まで来たところ飛行機の急降下の音と何か大きな爆発音がして、私と先生とは寺の門の高い石柱のそばに身をかがめたのを覚えている。その後そういう音は響かず、家に帰り着いた。母が先生にお礼を言ったのを覚えている。

その後幼稚園に行ったかどうか覚えがない。危険ということでもう幼稚園には行かなかったのかそれともその後数日は行ったのかわからない。

後で聞いたところでは私立の女学校に爆弾が落ち、女学校生が何人か亡くなったと聞いた。また戦後しばらくの間その学校の爆弾でつぶれた校舎がそのままになっていたのを知っている。

その日の帰宅途中の夢を見たのか。そのときの飛行機の轟音とともに戦闘機から機銃で狙い撃ちをされているような、そういう夢である。そのときにはまさに自分が狙われている、そういう風に感じたのである。

世の中ではいろいろなことが起こる。現在でも危険は一杯あるが、それでも日本が戦争に巻き込まれるという事態には私の生きてきた、その後の60数年間はなっていない。だが、潜在意識の中にはあのときの記憶が残っていて、こうしてときどき夢になって現れるのであろう。

「希望は戦争」などと怖いことをいわれる方が出てきた世の中であるが、戦争のことを思い出すだけでクワバラ、クワバラである。