上の子が「子どものときの写真を送ってくれ」と電話で言ってきた。それでアルバムを引っ張り出してきて日曜の夜を昔の写真を見てすごした。二人の子どもが兄弟仲良く育っていく様子を写真で見ていると涙が出てきた。いい幸せな時代だったのだなといまさらながらに思う。
いろいろなことがあったが、二人の子どもは私たちの自慢の子どもたちである。まず兄弟が仲がいい。いまでこそ父親をからかったりするが、なかなか素直でそれでいて批判的精神も強い。いつだったか下の子に電話をかけたら、「俺々詐欺にかからないようにね」と言われた。頼りない父親を心配しているのであろう。
そういえば、翻訳の一件で電話をしたときに、契約もしっかりしないで翻訳を引き受けたおやじのことを心配して、社会一般での契約の様子を私に教えてくれた。いつのまにか子どもは親を乗り越えているんだなと思って感慨が深かった。親がもう教えられないことも社会から教えられて、ひとりで一人前になっているのだ。
縄跳びをしている写真や自転車に乗っている写真とかが何枚かあったりして、小さいときの彼らのことを思い出しては妻と懐かしがった。5月にはまた子どもたちに会いに行くつもりである。