物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

マタリ

2012-06-10 15:52:12 | テレビ番組

NHKのSongsで井上陽水の歌を聞いていたら、古くから有名な誰かの歌だとかいうので、歌っていた歌の文句に

・・・(コーヒーは?)モカマタリ

という歌の文句が出てきた。

いつだったかは忘れたが、京都で学会か研究会があったとき、実は昨年夏に亡くなった、私の友人の物理学者K君と京都四条通から少し入ったところの喫茶店に入った。そこでK君が注文したコーヒーがマタリだった。それまでそういうコーヒーを知らなかったので記憶に残った。K君はマタリはモカコーヒーなんだとそのときに私たちに説明をしてくれた。

K君はこの有名な歌の文句からマタリを知ったのか、はたまたそうではないのかそのときにそういう歌の文句があるのだなどと彼は話さなかったから、今となってはもう分からない。K君はそういうネタを明かすような野暮な人ではなかった。

私などは野暮天もいいところでコーヒーの名前などまったく知らない。よく知られたコーヒーにブルーマウンテンだとかキリマンジェロなどというのがあったかな、などということすらおぼろげである。それほど世の中のことを知らない。

アメリカンなどという薄めのコーヒーもある。私などは頭の毛が薄いので、陰であいつはアメリカンだなどと陰口をたたく輩もいるらしい。

同様なことがカクテルにも言える。ピンクレディだとか青い珊瑚礁だとかいうカクテルがあったかな、なかったかなとこれもおぼろげである。最近NHKのドイツ語の講座でCosmopolitanというカクテルの名が出てきた。そういうカクテルがこれは本当にあるらしい。

それで思い出したのだが、数学者の矢野健太郎氏のエッセイに、あるとき数学者が一斉にどこかのバーに出かけてカクテルを注文したというのがある。そしてそれぞれの数学者たちが自分の薀蓄を披露して、カクテルを注文したのだが、中に一人ワイアーストラウスというカクテルを注文した数学者がいた。

バーのウエイターは注文を聞いてひきさがったが、しばらくしてすみません、ワイアーストラウスはあいにくいま切らしておりますと言いに来た。

矢野先生、本当にこういう名のカクテルがあるのかどうか不思議に思って、件の数学者に後でこっそりと聞いたところ、どうもこの数学者のユーモアの、いたずらであって、そういうカクテルはないだろうということであった。

ワイアーストラウスはドイツ人の数学者であることは数学者なら誰でも知っている。それくらい有名な数学者である。

(2012.6.14付記) カクテルということで思い出したのだが、原爆の父として有名なオッペンハイマーはもちろん物理学者だが、彼はときどきカクテルパーティを自宅で開くことで有名だったという。ときどきこのブログにコメントを下さるN博士は若いときにプリンストンの高級研究所で研究をされたことがあるはずだが、この有名なオッペンハイマーのカクテルパーティにひょっとして行かれたことがあるのだろうか。


梼原に行く

2012-06-10 15:08:36 | 日記・エッセイ・コラム

昨日、高知県の梼原に行ってみた。これは妻が知人のKさんを誘って3人で出かけた。一昨日に入梅を気象台が発表したばかりなのだが、昨日は曇りながら、雨は降らず西予市、城川町経由で梼原に着いた。

なかなかきれいな町であり、これなら多くの観光客が来ても当然だと思われる町であった。だが、それほど昨日は訪問者が多いという風でもなく、これは入梅が宣言されたせいかと思われた。

町の駅というところでにんにくを買ったり、観光パンフをもらったり、見所を紹介してもらったりした。

梼原は坂本龍馬脱藩の道の経由地点でもあり、山の中の村というか町にしては進取の気性に富んでいる。いや山の中の町だからこそ進取の気性に富んでいるのであろう。龍馬の脱藩を支援したのみならず、自分たちも脱藩した人が6人もいるということで六志士と言われている。

それらの中で5人は20代後半から30代前半くらいで亡くなっていたが、一人だけ58歳まで生きた方が居られた。

この町の小型水力発電サイトも川越しにであったが、見た。これは9月に妻の従兄夫妻が梼原に行きたいと申し出がすでにあったので、その事前視察という意味も兼ねた、今回の梼原行であった。

雲の上ホテル併設の雲の上レストランで昼食をとったのはもう14時近くであった。ぜひ、また訪れてみたい町である。