昨日の6月10日(日)に伊方原発を止める集会が松山市堀の内の公園であった。私の妻がこの集会に参加するというので堀の内まで車で送って行った。
昨日の集会は1300人の参加があって、四国各地から、また、瀬戸内の対岸の山口、広島から、大分からも人がやって来た。これはすごいことである。
それくらい反原発の趨勢は強くなっている。それを無視することは政治的にもできなくなりつつある。
一方で、首相が大飯原発の稼動を決める記者会見をしている。これについては私などは政権を担当するということは辛いことだなとちょっと同情的である。
これは福井県と大飯町とが首相に再稼動の宣言を迫ったので、稼動へと動かざるを得なかった。方向としての脱原発の方向は正しいと思うが、すぐに関西電力等の電力会社が来年以降も利益を出しながら、脱原発へとはすぐに方向付けられそうにもないことが大きな課題である。
市民としてはそんなことは知ったことか。危険なものは危険だ。一度原発が事故したらそこには住めなくなるのだからという。そのことは正しい論理である。
だが、会社としてみたら、原発を止めてしまってどうも赤字経営になりそうだというのであろう。それは大きなジレンマである。
しかし、会社の立場に立って、原発を運転を継続してみたところで、実は使用済み核燃料の原発構内の保管場所の空き具合はあと30%ぐらいしかない。
そういうことを考えると原発には残念ながら、もう未来はない。この見通しは10年くらい以上の中長期的に考えるとまったく正しいのだが、1年、2年のことを考えるとそう単純に言い切ってしまうことができない。
それと、この1年,2年をなんとか電力会社がしのごうとしたとき、そのまま電力会社の利益のために原発の運転を続けようとの考えが必ず会社からは起こってくる。そこが難しい。
電力会社は早急に原発に見切りをつけて、つぎのステップに進まなければならないのだが、そういうことを会社の方から自発的にはしそうにない。できるだけ原発を長く運転しようとするだろう。そのせめぎ合いはとても厳しい。
だから、もう原発は再稼動を許さずとしないと電力会社はまったく新たな一歩を踏み出さないのではないか。そう考える。