ちょうど1週間ほど前に、「ひまわり」という映画を見た。
悲しい話であるが、若いイタリアの男女が2次世界大戦戦争中に愛し合うようになり、結婚する。そして戦争にとられないようにと夫は気が狂ったようなふりをするが、それが発覚して一番厳しいロシア戦線に送られる。
戦争が終わったのに夫が帰ってこない。妻はいっしょに戦線にいた人から事情を聞くが、どこかで生き別れになったことしかわからない。戦死の届けもなく、行方不明である。
夫のことが忘れられない妻(ソフィア・ローレン)はロシアまで夫を探しに行く。どこかの町で生きて働いている夫と出会うが、夫はイタリア人だとは告白しない。
それで、近隣の町を探した妻は夫がきれいな若い女性と結婚して、娘までいることを突き止める。そしてその家を訪ねる。新しい妻はそれが自分の夫の元の奥さんであること悟り、夫が帰ってくる汽車を二人で駅で待つ。
実際に夫が汽車で駅に着いたときにソフィア・ローレンはいたたまれず、その駅に着いた汽車で立ち去ってしまう。
その後、夫は事情の説明のためにイタリアへ帰って来て、まず電話で話をするが、それぞれの事情があって元にはもう戻れないと夫に告げる。
それで夫はロシアに帰ろうとするのだが、あいにくストで鉄道は動かない。それで急遽、元の妻に会うことを決めた夫は妻のところへ行って自分が戦線から退却しているうちに倒れてしまい、記憶喪失になったことを告げる。
そして自分を助けてくれた若い女性の家で看病され、気づいて、その女性とやがて結婚する。
しかし、夫にはロシア人の妻と娘がおり、またソフィア・ローレンには男性がいて、その間に息子ができている。だから、涙ながらにロシアに帰る夫を駅で見送る。
そんなあらすじである。ソフィア・ローレンがロシアに夫を探しに行ったときにその元戦場に今では地平線の向こうまで一面のひまわりが咲いている。というのがひまわりという映画の題名となっている。また、その近くにはいっぱいの戦死者の墓地がある。
こういう、とても悲しい話であり、反戦映画かとも思うが、単純な反戦映画でもなさそうである。これは1970年の作であり、私は映画館では以前には見たことがなかった。
夫が住んでいたところを探して行ったときに、駅の背景が原発であると思われた。これなどは本当にロケをして撮った映像ならば、ウクライナかなと思わったが、本当のところはわからない。
ウクライナなら、ここはもうここはロシアではくなっている。その点でも興味深かった。もっとも背景を勝手に付け加えることは映像技術的にはそう難しいことではないので、本当のところはわからない。
映画がどういう設定になっているのか知りたい。