物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

一番暑いところは?

2013-07-16 12:00:29 | 日記・エッセイ・コラム

南極への到達の一番乗りをノルウェイ人のアムンゼンと争ったイギリス人のスコット大佐が南極の到達にアムンゼンに数日遅れて南極に到達し、その帰途に遭難して亡くなる。

そのスコット大佐が生前に「あなたの行ったところで一番寒かったところはどこですか」との新聞記者の問いに答えて、「English bed(英国のベッド)」と答えたというのは有名な話である。

私の仕事場で一番暑いところはと聞かれると私は躊躇せずにパソコンの前と答えるであろう。特にこの夏の時期にはとても暑い。

少し離れたところなら、夏の今でも西から東へと風が通り、それほど体感的には暑いわけではない。

そうではあるが、大抵パソコンを使って仕事をしているのでなかなかパソコンの前から離れられない。

午後になると吹いてくる風も暑くなるので、エアコンが欠かせないが、それまでは自然の風の流れに身を任せている。


不変部分群

2013-07-16 11:31:48 | 数学

群論に不変部分群とか正規部分群と言われるものがある。

これがあまりよくわからなくて、その例を知りたいと思っていたが、ごく最近山内恭彦「回転群とその表現」(岩波書店)を久しぶりに取り出して読んでみたら、回転群が広義直交群の不変部分群であると書いてあった。

確かに回転群から一つ要素sをとりだして、その要素からsrs^{-1}をつくっても元の回転群に属するし、また転義回転群からsをとりだしてもsrs^{-1}はやはり回転群に属するから回転群は広義直交群の不変部分群になっている。

40年以上昔にかなりこの書を読んだつもりだったが、なんのことはない、上面を読んでいたにすぎないことがわかった。

大学の2年生のときの力学演習の時間に、ちょうどそのころ素粒子の質量公式をつくっていた、Yさんから量子力学の理解には角運動量の理解が欠かせないという話を聞いたのを覚えている。

そしてそのときに読むことを勧められたのが、Roseの"Elementary Theory of Angular Momentum"(Wiley)(注)と山内さんのこの回転群の本であった。Yさんによれば、山内さんの回転群の本は少し数学的なのでより物理的なRoseの本を特に勧めるということであった。

それだのにRoseの本はあまり読んだことはなく、このごろになってようやく本棚からひっぱり出してきてところどころを見ている。

山内さんの回転群の本はE大学に勤めるようになって、間がないころに読み始めたが、とても終わりまでも行かない間に沈没してしまった。一人で読んでいたからしかたがない。

(注) このRoseの本はいまではDoverからreprintで出ている。これは昔のoriginal本のミスプリも修正してあると聞いているが、このDover版はもっていない。