小川修三氏は私の先生の一人であるが、彼が広島大学と名古屋大学で行った、量子力学と物理数学の講義ノートのコピーを敏子夫人から1か月ほど前に送ってもらった。
彼の追悼集に私が、「好評だった小川さんの量子力学の講義ノートが残っているなら、読んでみたい」と書いていたことに、最近その追悼集を読み返して気がついた敏子さんが手紙を下さったことから、そのコピーが私の手元に届いた。
そういうことで私にその公表等についての義務が生じたことになる。
しかし、私も全く仕事がないのならば、すぐにでも仕事に取りかかれるのだが、私もいくつかの仕事をかかえている。
それで、1年くらいをかけて全体の発表をするようにしたいとのご了解を小川夫人には得てある。
この講義ノートはそれにしたがって講義がされたということでは未発表ではないが、それでも一般に印刷物となって不特定多数の方々の眼に触れることを小川さん自身は予期をしていなかったろう。
書籍になるのなら、されるべき吟味が十分にはされていないということもあろうか。だが、それでも講義のノートを物理の研究者も含めた多くの方々に読んでいただく意味があると考えている。
ゆっくりとではあるが、いくつかの章ごとに素粒子論研究電子版に発表していきたい。
(2019.3.30付記) 最近、このブログについて検索がされたので、すこし現在の時点での状況を述べておきたい。第2部の式の入力は終わり、図の入力のところで今頓挫している。11か12の図の入力が必要なのだが、図を一つだけ入力しただけである。
これは私が「数学・物理通信」の編集人と発行人とを兼ねているために3の倍数の月はそちらに気をとられ、かつ時間をとられるからである。つぎの数学・物理通信の発行は6月なので、それまでに小川修三「量子力学講義ノート2」は片を付けておきたいと考えている。
発表場所ははもちろん「素粒子論研究電子版」である。なお、第1部はすでにこれに掲載されている。インターネットで検索すれば、見ることができる。残りは第3部がまるまる作業がされずに、残っている。これは式の入力は大変だが、あまり図の入力はない。