酷暑である。
梅雨明けが早かっただけ、東北地方や北海道を除いて、酷暑である。梅雨に入ったのも5月27日と早かったが、明けるのも7月5日と早かった。
その分いつもなら、梅雨空の雲にさえぎられている太陽が例年よりも早くから地上を照らしている。そこら辺が7月20日前後に明ける例年とは違っている。
酷暑は一つには一日の最高気温が35度を越えるということもあるが、もう一つは最低温度が25度よりも高いということがある。昼間の暑さはしかたがないが、この夜になっても最低気温が25度を切らないというのが暑さを耐えがたくしている。
いまではエアコンがあるので、夜の安眠を妨害するものは少なくなったが、それでも四六時中エアコンの風にあたるのは体によくない。それで朝方は外気を入れてなんとかやり過ごそうとしているのだが、最低気温が26度、27度ともなるとこれは快適にはもう感じない。
もちろん、湿度が低ければそれでもしのげるのであろうが、日本の夏は湿度が高い。
ドイツ語にschw"ulという語があり、これが「蒸し暑い」という意味である。ところがこれとよく似た語にschwulという語があり、こちらは「男性がホモ」という意味だという。発音がよく似ているので私などは同じ語だと思っていたが、いま辞書を引いてみると、発音と綴りが微妙に違っている。
もっともこれを少しドイツ語のできる人でも日本人は同じ発音の語と思うのではないだろうか。少なくとも私は同じ語だと思っていた。ヨーロッパの夏は酷暑でも一般に湿度が低いから、日本のようには暑さを感じない。もちろん喉はとても乾く。