昨夜、NHKで美輪明宏さんの出演の放送があった。
美輪さんについて偏見がなかったといえば、うそになるが、この放送を通じてまっとうな生き方の人だとわかった。
生き方として「無償の愛」だとか、「使命感」とか聞くとその生き方に感心した。昨年のNHKの紅白で、「ヨイトマケ」の歌を歌われてとてもよかったが、昨夜もそれが一番よかった。
エディト・ピアフの「愛の賛歌」を最後に歌っていたが、美輪さんは歌手なのだということを初めて知った。「愛の賛歌」はフランス語の字幕が出ていたが、わからないところがいくつかあった。
それでもエディト・ピアフは激しい気性の人であるのだろうと想像された。もちろん彼女はシャンソン歌手として大スターであった。
もっとも美輪さんは地方都市等で演劇の公演をしても、近くの名所に見学に行くわけでもなく、ほとんどホテルと公演会場を行き来するだけで後は観客のためのサービスに努めるのだという、話を聞くと私などもその手の人間かと思うので、ちょっと私としてはある種の閉塞感を感じた。
これは美輪さんを批判するというよりも、その同類であるかもしれない、自分のことを考えてそういう気がしたのである。美輪さんを批判するという気持ちなどこれっぽちもない。
美輪さんは放送で、メケメケというのはmais, qu'ce-que c'est ?(メ、ケスクセ)からきたということを言われていた。その意味はあまりよくはわからないが、「でも、それがなあに?」くらいの感じなのだろうか。
ゲストの黒柳徹子さんがかすむほどであった。