昨日の朝日新聞の書評で「デレク・ベイリー」(工作舎)という音楽家の伝記の書評があった。
私は音楽に暗いし、ましてやデレク・ベイリーという音楽家を知らない。この書評で関心をもったことはインプロヴィゼション(即興)ということに関してである。
ベイリーはイギリス生まれのギタリスト(1930-2005)である。フリー・インプロヴィゼションと呼ばれる特異な音楽の創始者の一人である。
ジャズのアドリブとは全く異なる「即興演奏」の可能性を発見し、追究し始める。それは過去には存在していなかった決定的に新しい音楽だったという。
ベイリーいわく。『インプロヴィゼションであるからといって、それは出鱈目とは全く違う。ギターであれ何であれ、その楽器に徹底的に習熟した上でそれを乗り越えるようにして、あるとあらゆる「音楽」の起源に潜在する一度切りの「自由=フリー」に賭けること。「フリー・インプロヴィゼション」とは「世界」に向き合う「自由」のレッスンでもあるのだ。』
私の関心があるのはジャズの即興とどう違うのかとかいうことである。ここではジャズの場合にはアドリブと表現されているがどう違うのか。そういうことである。これはここで、読んだ範囲ではわからない。
ベイリーが出鱈目とは違うとはいうが、擬似乱数をつくることを考えるときにこの出鱈目とは何かがよく考えるとわからないというか、なかなかランダムであることが難しいことを擬似乱数をつくることを考えた人はよく知っている。