昨日から「数学・物理通信」4巻1号の編集をはじめた。この作業で思わぬ反応をlatexシステムがしたので、投稿者に相談のメールを出した。
それは投稿者とのやり取りでなんとか処理ができると思う。まだ編集の途中であるので、何とも言えないが。
1月中だったか2月にだったか、Sさんから3編の論文が同時に投稿された。そのときにそのメールで同時にある号に一挙に掲載をしないで1編づつ掲載してくださいという要望をもらった。
原稿を投稿した人にすると、投稿した原稿を一挙掲載されると折角書き溜めた論文が一挙に掲載されるとまた別の論文を書かなくてはならないという強迫観念に駆られるらしい。
私は編集者なので、投稿者の立場とは違う感覚であった。投稿された論文をできるだけ早く掲載してあげたいという義務感にとらわれてしまい、一挙掲載という措置をとりがちであった。
手元に原稿が残るというのは編集発行人としては無能であるかのような錯覚に陥る。
これはどちらが正しくてどちらが正しくないということではないが、立場が変われば、感じ方も違っているといういい例であろう。
幸いなことに数学・物理通信は定期的に刊行ができており、原稿に困るということがない。
編集人としてはとても幸せなことであり、いままで論文を投稿頂いたすべての方々に感謝している。いやこれから投稿して下さる方々にも感謝すべきであろうか。