物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

備える歴史学

2014-03-24 12:42:29 | 学問

これは朝日新聞の連載記事である、磯田道史さんの3月22日の分から、ちょっと好奇心に駆られたことを記す。

磯田さんという人は映画になった『武士の家計簿』の元となった資料を発掘して本か論文を書いたことで有名な歴史研究者である。

3年前の東日本大震災で人的被害の極めて少なかった村ではそれなりの津波の被害を最小限に食い止めようとした先人がいたという話であった。

それだけなら、あまり関心が起きないのだが、2011年に20mを越える津波に襲われたというのに、1人の行方不明者は出したが、あと死者等は出さなかったという。

その先人の名前は元村長の和村幸得さんだという。そしてその和村さんがこだわったのが堤防の高さで15.5mだったという。そしてさらに堤防の外に住宅を建てた人々のために水門を建設したという。

数字を見ただけで疑問に思ったのはもし3年前に20mの津波が村を襲ったのならば、堤防の高さが15.5mでは物的被害もやはりかなりあったであろう。その辺の事情は書かれていないのでどうだったか知りたいところである。

死者を出さなかったのはつまりハードな堤防とか水門だけで防げたではなかったのではないか。

もちろん、ヒントはこの記事に書かれてはいる。それは津波の力に逆らわぬ堤防の設計をすすめたとある。それがどのようなものであったかを知りたい。

それとそのような堤防の建設に尽力した土木技師の佐々木さんの存在である。

このような話を読むとオランダのゾイデル海の堰堤を設計した、オランダの物理学者ローレンツの話を思い出した。ローレンツの話は物理学者の朝永振一郎さんがエッセイを書いており、それはある年代の科学者や技術者にはよく知られている。

その話を磯田道史さんがご存じかどうかはわからない。

ご存じかどうかはわからないので一度こういう事例がありますよと教えてあげた方がいいのではないかと思っているが、面倒でそのままになっている。

彼の歴史学研究にローレンツの事例があるということが特に役に立つとは思わないけれど。


元素の数は?

2014-03-24 12:19:30 | 科学・技術

いま元素がいくつかまで発見されているのか知らなかった。3月22日の朝日新聞によると、118が確認されているのだと言う。

その中で4つの新元素がまだ正式の名前がないという。それに天然に存在する元素は92番のウラニウムまでで後は人工的に合成されたものだという。

そしていくつくらい元素がありそうかという予想もされているらしく、172くらいまでは存在するだろうという。

それがどういう論拠で言われているのか知らないが、なんでも理由があるから、どこかでその理由を知ることができるかもしれない。

周期表もいろいろな表現法があるらしい。私の友人のNさんなども立体的な周期表を考えたと聞いたことがある。

私が知っている例でも仮想実験授業で有名な板倉さんがそういう立体周期表をつくっておられた。あまり詳しく調べたことがないので、ちらっと見た程度であるが。

周期律表と言うのかと長い間思っていたが、最近は単に周期表と言うのが普通らしい。

この周期表をつくってみて、周期律をメンデレーフが見つけたというのが正しいので、単に周期表というのがいいのであろう。