数式を書くときにかっこを複数使う必要がある場合がある。日本の本を見ると数式を表すときに( )を一番中側に使い、{ }をつぎの外側に使い、いちばん外側には[ ]というカッコを使うのふつうである。
ところが欧米で発行された書籍では一番内側のカッコは ( )であるが、次の外側には[ ]を使うことが多く、いちばん外側には{ }を使うのが普通である。これの記法になれてくるとどうも{ }のカッコがあまり好きになれなくなる。だからというわけでもないだろうが、できるだけ欧米風のカッコの使い方をするようにしている。
このことを知ったとは言えないであろうが、出会ったのはもう何十年も前のことである。Goldberger and Watsonの著書”Collision Theory"を読んでいて出会ったのが最初である。それは1967年のことであったが、ガンマ線を陽子にあてて、pionという粒子の創成の断面積を計算してそれをもとに学位論文を書くための研究をしていたのだが、そのための計算のフォマリズムとしてCGLNという略号で知られている論文の運動学の部分を理解するために"Collision Theory"を読んでいたのである(注)。
そこでカッコの使い方が私たちの慣用とは違う使い方に出会ったのであった。だが、そのときには奇妙に感じただけであった。大学に勤めるようになって何年かしたときに放送大学の講義の応用数学の講義のテキストを借り出して読んだことがあった。これは多分カセットテープをも貸し出してくれてそれを聞くというスタイルの講義であった。
そのテキストでカッコの使い方が欧米と日本との慣用が違っていることをやっと知った次第である。だが、そのときにはだからといって欧米風に計算のカッコを使うということろまで行かなかった。
そのうちにどうも{ }のカッコがあまりきれいでないと思うようになり、それをできるだけ避けるために一番外側のカッコの記号として使うようになった。アメリカやヨーロッパ等に留学した物理学者や数学者はいまの日本では多くなっているとは思うのだが、それでもやはり小さい時からの習慣でもあるのだろうか、カッコ{ }の使い方の慣用は変わっていないようである。
これは美的感覚がどうかということだけなので、どちらがいいとか悪いとかいうことではない。ではあるが、私はカッコの使い方を変えてきている。
(注)CGLNは著者たちの頭文字をとったものであり、Gは"Collison Theory"の著者の一人である、Goldbergerである。
またNは日本人の物理学者で2008年度のノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんのことである。もっともこのCGLNの論文には南部さんはあまり関与をしなかったと南部さんがどこかに書いていた。分散公式の重要性を南部さんがGoldbergerに吹き込んでいたために南部さんがCGLN論文に名を連ねることになったらしい。だが、この論文のお蔭で南部さんの名声も高まったという。
もっとも南部さんが物理学の予言者と呼ばれるようになった、彼のすばらしい業績「自発的対称性の破れ」はこのCGLN論文に載っているわけではない。
このブログを見て下さっている。これは凡人の私としたら大変なことである。
話は突然のかわるが、SMAPの謝罪会見はNHKでも流れたので、私も見たがなんだか歯切れが悪いものであった。どうも言いたいことがあるのに何とも言えない。そんな感じの雰囲気があった。
形の上では謝罪して元のさやにおさまったが、どうも歯切れが悪い。どうもすっきりしないという思いをもったのは私一人ではあるまい。別にまた解散話があるとは思えないが、どうもすっきりしない。
多くの人々の思い入れがSMAPに別の重い拘束をしたのでなければいいのだが、さてどうだろうか。
話は突然のかわるが、SMAPの謝罪会見はNHKでも流れたので、私も見たがなんだか歯切れが悪いものであった。どうも言いたいことがあるのに何とも言えない。そんな感じの雰囲気があった。
形の上では謝罪して元のさやにおさまったが、どうも歯切れが悪い。どうもすっきりしないという思いをもったのは私一人ではあるまい。別にまた解散話があるとは思えないが、どうもすっきりしない。
多くの人々の思い入れがSMAPに別の重い拘束をしたのでなければいいのだが、さてどうだろうか。