S さんは長年愛媛県の算数教育に尽力してきた方である。その方の考え方を知るいい機会が2週間ほど前にあった。彼は数学教育協議会の愛媛県での主要人物であるのだが、数学教育協議会でのいくつかの従来言われてきたことに疑問をもっているらしい。
もっともその疑問について書いたものがあるのかどうかは私は知らないのだが、それでも学習会などでときどきその疑問について触れられるのを耳にしている。それで彼は当面のいろいろな趨勢に疑問を感じて来ているということらしい。数学教育協議会での問題としては割合分数は難しいので、量分数を導入したという遠山さんの議論に疑問をもっているらしい。これは長年の自分の教育経験から来ているので、彼の議論をもっと敷衍して説明をしてほしいと思っている。
その彼が教員組合等の学習会で講師の先生のお話を聞いて終わりとなる傾向があるということに警鐘を鳴らしている。もっとも講師の先生の話が済んだ後で、議論が必要なのではないかと。もっとも現実の教師をしている先生方はとても多忙であるというのが現実らしい。すなわち、教師としての教えるという仕事が十分できなくなるほど先生方が忙しくなっている。これは本当はとても大変な事実である。なんとか時間に余裕が持てるようにならないといい教え、教育などできない。