と言われているのはe^{i\pi}=-1だという。
「もっとも美しい数式」は結城浩さんの『数学ガール』-フェルマーの最終定理ーの第9章のタイトルである。もしかしたら、吉田武さんの著書『オイラーの贈物』(海鳴社)にもそう書かれてあったかもしれない。
結城さんの本の書き方も簡潔でいいが、ただちょっと注文というかe^{i\theta}を演算子として解釈をしてもらうともっと直観的にわかりやすかったのではないかと思っている。
数の1にe^{i\theta}をかけると1から半径1の円周上で実部が\cos \thetaで虚部が\sin \thetaの点へと移動する。そういう風に解釈すれば、e^{i\pi}は原点Oの周りの平面上の角度\thetaの回転を表す。
この時には実軸上の点(1,0)を演算子e^{i\pi}は実軸上だが、負の方向の(-1,0)へと原点Oの周りに180度反時計方向に回転させることになる。
これは要するに(-1)・1=-1に他ならない。そうだったとすれば、(-1)・(-1)=1であることもすぐに了解されよう。
どうせ書くならば、そこまで書いてほしかった。このことを結城さんが知らないはずはないのだが。
昨日、ようやく「ーフェルマーの最終定理ー」を最後まで読んだわけだが、やはり最後の章はもう一つわからなかった。それでもその最終定理の証明のプロセスだけはおぼろげながらわかった。でももう一つしっかりはしない。