物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

乗数、被乗数

2018-10-20 11:20:38 | 数学
とは何であったか。割り算のときには割られる数(被除数)と割る数(除数)とははっきり区別がつくが、掛け算の場合にはどちらが乗数でどちらが被乗数だったかわからなくなって、算数・数学用語辞典などを引いてみたが、残念なことに私の持っている本には載っていなかった。

数学の本をいくつかすこし開いてみたのだが、それでもなかなかうまくできうまくでくわさない。仕方なく広辞苑を引いてみたら、乗数というのはa*bのbのほうであると書いてあった。なぜ、こんなことが問題になったかというと、それは四元数の話しに起因する。

ハミルトンがij=kとなることを認識したときの話を書いているのだが、iをmultiplier(乗数)としており、jをmultiplicand(被乗数)としているみたいなのだ。もしそれなら式はji=-kとなってしまうから都合がわるい。

それはおかしいのではないかと思ったのだが、ひょっとして私が乗数と被乗数の定義を間違えて覚えていたのかもしれないと昨夜から思っていたので、仕事場に来てそのことを確かめるために数学の本を検索していた。

乗数、被乗数などとは難しい用語ではないが、それが算数・数学用語辞典に載っていないのはちょっと困るのではないか。もっとも生身の人間が編纂した本であるから、用語の選定の段階でつい落ちるということはありうるだろうが、やはり単純な用語もきちんと載っているべきだろう。ということは、まだもっと完璧な用語辞典が編集される余地があるということでもある。

原稿を1週間ほど寝かす

2018-10-20 10:19:41 | 日記
といいながら、ぐじぐじとその原稿を見ている。

ヴェルデンの『代数学の歴史』の四元数のいきさつを書いた項を読むというテーマのエッセイなのだが、英語の原著を読まないで、訳書を読んでいるので、どうも訳文がちょっと意味がとりづらいところがある。

もっとも、その中のハミルトンの引用部分は原文に直にあたることができて、訳文で読んでいたらわからなかったところが、原文を眺めているうちにある程度わかるようになってきた。

もともとのハミルトンの英文が分かりにくいのではあるが、それでも内容がある程度わかっているので、それから判断してこうだろうというような判断ができる箇所がある。

いや、1冊丸ごと訳さなければならない、訳者は大変だろうなと同情する。訳者だって、全ての箇所に精通しているわけではないので。

大部の本を訳した経験が私にもあるので、誤訳まがいでも訳文があるほうがいいのは間違いがない。