自分の独自の見解はあるのか?
テンソル解析でLevi-Civitaの記号の不思議さに触れて、それについて詳しく調べたり、書いたりしているのはやはり別にオリジナルな研究ではないが、かなり私の独自なことではないか。
最近、外国でもTaha Sochiさんが、"Principles of Tensor Calculus"を出して、同じようなことが載っている。しかし、私がはじめてテンソル解析の学習するときの問題点を何十年も前に挙げたときにはそういうものは存在しなかった。
そして、市販の本としてそれが公にされたのはようやく2005年の小著『数学散歩』(国土社)(品切れ中)であった。
メラーの相対論の本にもLevi-Civita記号の縮約の公式は載っているが、その証明とかはない。それが一般化されたKroneckerのデルタと関係があることを知ったのは、穂苅四三二『テンソル理論と応用』(生産技術センター、1977)によってである。この本は復刻版を私が見たので、本当はもっと古い出版のはずである。
だからかどうかは知らないが、実は小著『数学散歩』(国土社)は品切れ中であるのに、私に何の了解もなく、そのPDFコピーを無料提供するサイトまである。
もちろん、このサイトは私の本のPDFコピーを提供することが主な業務ではなく、もっとおおがかりなものであり、ひょっとしたら法律的にいつか摘発を受けるかもしれいない。いわば、私は黙認していることになるのだが、本来、人の著書を無断でコピーして配布していいはずはない。