2次元の回転行列そのものを知ってはいるが、これの導出の納得できるものを知らなかった。
先日から読んでいる結城浩『数学ガール秘密のノート・丸い三角関数』(SBCreative)を昨夜読んでようやく納得した。これを読んだのは数日前だが、昨夜はそのある座標の回転後の位置と前の位置との関係を導いていたのを読んだ。
だが、納得はできなかった。これは最後の長方形の回転のところがあまりに唐突であると思えたのだった。
それで昨夜じっくりと読んで再度考えた。結城浩さんの言いたいことを推量したら、結城さんの意図したことがやっとわかった。
これはそういう意図にそってこのある点の回転行列の文章は書きなおした方がいいと思える。
たぶん、結城さんは私の推量したふうに考えたのだが、それをこの本に書いたように記述したのだと思うが、やはり見通しが立つように書いた方がいいというのが私の意見である。
これはいつか「数学・物理通信」に書き留めておきたい。
この2次元の回転行列を重視しているのは、回転行列を2回行えば、三角関数の加法定理を直ちに得ることができるからである。
ところがどうもこの回転行列を納得できるように書いた証明を私が知らなかったので、土台がぐらぐらしているような気がしていた。
それと行列とベクトルの積とか行列の積の定義の由来を示す方法を考える必要を感じている。
行列の積の定義については3変数の場合についてすでに示しておいた。これは「数学・物理通信」10巻4号(2020.6)に発表している。