今日はクイズみたいな問題について書こう。
これはある中学校の参観授業での報告を読んで私が今書いている数学エッセイのポイントである。
問題は
連続する2つの奇数の積に1を加えたものは4の倍数である
である。
解答は二つの奇数を2n+1と2n+3とすれば、求まるのであるが、この性質がどこからくるかわかっていなかったが、わかったので子どもみたいにここに書いておく。
そのためには2n+1と2n+3の相加平均は2n+2であることに注目すれば、この3つの数は連続する整数である。すなわち、2n+1, 2n+2, 2n+3は連続した整数である。もちろん2n+1と2n+3とは奇数であり、2n+2は偶数である。
2n+2=Aとおけば、2n+1=A-1, 2n+3=A+1である。ここで中学校で学ぶ恒等式
(A-1)(A+1)=A^{2}-1
を思い出し、このAにA=2n+2を代入すれば、
(2n+1)(2n+3)=[2(n+1)]^{2}ー1
が求まる。この右辺のー1を左辺に移行すれば(すなわち、上の式の両辺に1を加えれば)、
(2n+1)(2n+3)+1=4(n+1)^[2}
が求まる。これが解答である。
実は右辺の4という因子は2を2乗したために現れてくるのである。
どうしてこんな解答を思いついたかというと実は
[(2n+1)+(2n+3)]/2=2n+2
を2乗した式を計算していて見つけたのである。タネが分ってしまうと難しくもなんともないのだが。