とはカーニバルの前日の「ばらの月曜日」という名の祝日のことである。今年は2月13日がカーニバル(私の馴染んだ言葉だとファスナハト)であったので、その前日にはRosenmontagの行列がライン川中流の町、マインツ市でもあった。ライン河下りの出発点としてもマインツは有名である。それにラインワインの集積地でもある。だから飲兵衛にはまたとない街でもある。
これは R 氏に勧められて、ドイツのテレビ局 ARD の Mediathek をインターネット見たのだが、その行列とか市中で行われた祝祭の行事とかの放送を動画で見ることができて懐かしかった。
Mainz bleibt Mainz, es singt und lacht. マインツ ブライプト マインツ、エス ジンクト ウント ラハット
(マインツはマインツのまま、歌ったり笑ったり)
というスローガンがシティ・ホールの舞台の上に掲げてあり、そこに市会議長が出て来てファスナハトのお祝いのあいさつをしていた。着飾ったお大勢の市民の参列者がいた。子どもも着飾っている。議長のあいさつがどういうあいさつなのかはところどころ単語が聞き取れるくらいでなかなか話の内容はわからなかった。歌手が何か歌を歌う。これはファスナハトの歌なのであろう。
数時間は続く、市中のファスナハトの行列はいまでも盛んなようである。「ファスナハトが終わるとマインツ人はみんな貧乏になる」と言われる。それくらいファスナハトにかける費用が多額であることを示している。だって見物人に雨のごとくまきちらす、ボンボンやショコラーデ(チョコレート)の量だけでも生半可ではない。
昨夜、ドイツ語のクラスでそういうことを言ったら、R 氏からそのことはケルンでもジュッセルドルフでも同じだと言われた。R 氏はジュッセルドルフ大学の出身である。この三つの町がライン河畔の町で、特にカーニバルの行列が盛んなところである。もちろんその見物に大勢の観光客が訪れる。その数は百万人ともいう。
もちろん、ファスナハトが盛んな町としてミュンヘンを挙げおかなければならない。ミュンヘンのファスナハトを見たことはないが、ミュンヘンではファスナハトとはいわずファシングという名前でよばれる。
だが、Fasching, Fastnacht, Karnevalはすべて同じ祭りである。これらすべてカトリック信者の多い地方であり、このファスナハトが宗教的な意味を持つのではないかと推測する人もおられようが直接に宗教とは関係がない。
Rosennmontag, Fastnacht, Aschermittwochでファスナハトは終わりである。先日このブログにも書いた
Am Aschermittwoch ist alles vorbei. (灰の水曜日にすべてが過ぎ去る)
である。そして、それからは Ostern オースタン(イースター)のお祭り(休暇)までの40日が始まる。