物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

risotto

2020-12-21 11:17:32 | 本と雑誌
risotto(リゾット)はイタリア料理である。コメの粒が入っているという印象をもっている。

昨日の日曜日の朝食後にrisottoはフランス語のriz(リ)(コメのフランス語)から来たのではないかと妻に言ったら、すぐにスマホで検索してくれた。

rizと縁があるとは書かれていなかったように思うが、ラテン語起源であることはわかった。フランス語にrizot(リゾ)という語もあることがわかった(注)。これとは別にrisottoがフランス語にはあるようだ。

rice(英語)とかドイツ語のReisはギリシャ語由来だという。

いま英和辞典を引いてみたら、risottoの訳としては「玉ねぎとコメをバターでいため、肉などと共にだし汁で煮込んだもの」とあった。

これとグラタンとのちがいはなにか。妻が説明をしてくれたが、なかなか頭には残らない。しかし、グラタンはだれでも知っているだろうか。

グラタンは「肉と野菜をホワイトソ―スであえて皿に入れてオーブンで焼いた料理」だと辞書にあった。まさにその通りだろうが、食事に出てきたものを食べるだけでどういう風に料理されるのか知らなかった。

(注)rizot(発音はリゾで最後のtは発音しない)は昔の仏和辞典には「下等米」と訳が出ていたが、最近の新しい仏和辞書にはrizotは出ていなかった。

『数学ガールの秘密のノート・微分を追いかけて』2

2020-12-21 10:47:30 | 本と雑誌
土曜日から『数学ガールの秘密のノート・微分を追いかけて』(SB Creative)を読んでいる。昨日はこの半分の続きを読んだ。

第4章にはサイン関数の導関数を求めることがされていた。もっともそれはあまりしつこいものではなく、さらっとしたものであった。

感心したのは第5章の掛け算と割り算のバトルの章である。これは結局ネピア数eの近似値を求めたり、それがある数にちかづくという証明だったりした。

このことを延々と述べて行くのだが、こういうところは冗長な感じもするが、なかなか真似ができないところがある。

こういうところがやはり結城さんに対して、私も含めて他の著者が真似のできないところではなかろうか。私自身はネピア数に数列e_{n}が収束するという証明がよかったと思う。

『数学ガールの秘密のノート・微分を追いかけて』1

2020-12-19 16:26:29 | 本と雑誌
今日は午前中から『数学ガールの秘密のノート・微分を追いかけて』を読んでいるが、第4章の途中である。

やさしいことを根気よく書かれているので、なかなか結城さんはご自身が今期のいい人だということがわかる。

位置の時刻の関数から速度を求めるところではちょっと時間の単位も距離の単位もでて来ないのがちょっと気になったが、まあそれはいいだろう。

サイン関数の微分がコサインになるというところに入るところで、くたびれてこのブログを書いている。

さあて、今日中にこの本を読み終えられるだろうか。

『数学ガールの秘密のノート・積分を見つめて』を読む

2020-12-19 12:37:32 | 本と雑誌
『数学ガールの秘密のノート・積分を見つめて』を読んだ。昨日、E大学の図書館に本を返しに行って微分と積分の分を借りて来た。

午後、半分くらい読んで、残りの半分を夜のテレビを見る合間に読んだ。12時半ごろには読み終わった。大体一日あれば、読めるくらいの量である。

これは練習問題は基本的に解かないからである。解けばもっと時間がかかるだろう。この結城さんの秘密のノートシリーズは高校数学くらいの程度だが、すべてをカーバーするというよりは重点的方式である。

たとえば、この書では積分の意味を区分積分法で説明した後、微分積分学の基本定理の説明をして、その後には積の積分公式の説明があり、最後に円の面積をうぎ求めることで終わる。

なかなかスリリングだが、1日でほぼ読んでしまうので、つぎつぎ本が必要になる。微分法はまだ読んでいないが、絶対に積分の方が面白いと思ったので、こちらを先に読んだ。

NHKのEテレの外国語講座は

2020-12-18 11:57:28 | 本と雑誌
NHKのEテレの外国語講ことばという座は初級はやさしいが、それでもそこに住んだことがない者にとっては難しい単語が出てくることがある。

この一つの例が先に書いたmarmiteである。フランスに生活すれば、それはなんでもない単語かもしれないが、そこに住んだことがないものにとってはなかなか出会わない語だったということになる。

そういう語はどうしてもある。

marmite

2020-12-18 11:17:17 | 本と雑誌
une marmiteはフランス語で両手の取っ手がついた深鍋らしい。une casseroleは片手の取っ手のついた鍋だという。

casseroleは意味をきちんと覚えていたわけではないが、聞いたらそういう語は知っているという感じであったが、こちらのmarmiteの方は聞いたことがなかった。

今朝、朝食後に一緒に昨夜Eテレの「旅するフランス語」を見た妻がスマホで検索してくれた。そしてその発音を聞かせてくれた。ここでつたなくカナで書くとマルミットであった。もっとも英語ならマルマイトとなる。

ところがそれにあたるドイツ語を聞いたことがないと言ったら、すぐにスマホ検索してくれて、Zweihandtopfだという。そしてこれが分かりやすいという。たしかに。

いま独和辞典を引いてみたが、-r Zweihandtopfは出ていない。この郁文堂の独和辞典は10万語を越えるドイツ語を収録しているが、その中には入っていない。絵がついていて上のZweihandtopfと同じものと思われる鍋にはder hohe Kochtopfというのが描かれてあった。





結城さんのホームページを見たが、

2020-12-17 14:07:19 | 本と雑誌
結城さんのホームページを見たが、読んでいるうちにこの続きは有料会員になれば、読めますとなった。

これにはちょっとついていけない。ある分は最後まで全部読めるが、或る分は全く読めないというのならわかるが、途中で有料会員となると読めるというのは、はたしていいのかどうか。いま法律的にとか道義的にとかの議論をしているわけではないので、そういう議論からはフリーでありたい。

それでも結城さんのシリーズはおもしろいので、有料会員となる人が続出するのであろうか。私にはわからない。


私が初めて本を書いたときに、googleブックスに掲載を承諾したら、全部は載せないが、いくらかは見ることができるようになった。

そして、それが一定の時期を過ぎると別の箇所に変わっていくシステムらしかった。だから長期間このgoogle booksを観測していれば、この本の全貌がわかるはずだ。

もっともそこままでする人は皆無であろうか。

「数学・物理通信」のモニター募集

2020-12-17 12:26:59 | 本と雑誌
「数学・物理通信」のモニター募集をしようかと考えている。けさ顔を洗っているときにこんなことを考えついた。

われながら名案だと思う。モニターは「数学・物理通信」を読んでもらってその感想をもらうというものである。

それも数学とか物理とかの専門家ではない方に見てもらって、その意見を聞くというものを考えている。そのためにいくつかの質問を用意してもいいと考えている。

「数学・物理通信」の仕組みはこういう風になっている。基本的に3の倍数の月、3,6,9,12月に発行する。原稿はlatexというソフトで書いたものに限る。もっともそれは原則であるが、特に高齢でlatexに慣れていない方には編集者がlatexに変えるというサービスをしている。

これはしかし高齢者用のサービスだから、若い人には原則として適用しない。若い人とは年齢で何歳と決めてあるわけではないが、原則としては私よりも年齢の若い人は若い人に分類される。ちなみに私は1939年生まれである。

それにこれはどこからも財政的援助をもらっていない。この雑誌(いわゆるサーキュラー)の発行人は私であり、編集委員はN, S氏のほか、わたしが勤めている。プリントした冊子は基本的に出さない。1号のページ数は30ページを目安とする。

Latexの原稿をpdfの文書にしてそれを結合させて一つの号としてメール発送している。購読料はとっていない。すなわち、無料である。

読者になりたい人は私のメールに自分も読者になりたいという意向を述べたメールを送り、自分のメールアドレスを届けるだけでよい。もっとも名古屋大学の谷村省吾先生がすべてのバックナンバーを自分のサイトに掲載してくださっているので、インターネットで検索すれば、いつでもアクセスできる。

編集と発行の事務は全部私が行っている。いわゆるワンマン経営なので、原稿の受付については編集者としての私の意見とか他の編集委員の意見がとられる。雑誌への掲載するかどうかの異議はあまり受けつけない。

投稿者は私自身は中学校とか高校程度の初等数学とか大学で教えられる数学とか物理に関心があるが、もっと物理数学とか数理物理的な関心をもたれて、高等な数学的手段での自然現象の解析に関心を持っている人もある。

現在通巻で94号まで発行しており、95号は目下準備中であるから数日以内に発行されるであろう。









数学書におけるベクトルの表示は?

2020-12-16 12:42:19 | 本と雑誌
数学書におけるベクトルの表示は原則として太字で書くべきだと思う。文字の上に矢印記号を付けた本を最近いくつか見た。

一つは結城さんの『数学ガールの秘密のノート』(SB Creative)のシリーズ本とか松岡学さんのブルバックス『数の世界』(講談社)とかである。また、最近購入した前野昌弘『物理数学』多変数関数と偏微分(東京書籍)もそうである。

これらの本はいずれも内容が悪いわけではないのだが、私のような感覚のものは少なくないと思うので、やはり記号の採用は注意しなくてはならない。

近藤康太郎さん (4)

2020-12-16 12:13:15 | 本と雑誌
近藤康太郎さんと面識があるわけではないが、彼は朝日新聞の記者であり、今は九州・大分の日田支局の支局長であり、朝日新聞の編集委員でもある。

彼とは彼の高校時代の数学の先生、武藤 徹さんを介して知り合った。互いにインターネット上での知り合いというのだから、現代風のつきあいでもある。

「アロハで猟師(農業)をしてみました」の朝日新聞の連載記事のシリーズが今日から再開された。最近は女性記者がかなり多く、彼の近藤塾に集うようになっているとのことで、彼の人格・人徳によるものだとの感を深くした。

それに長崎では小学校の児童に田植えの作業を教えたりとその活動の幅が広がっているらしい。

もう長崎の諫早とはあまり関係がなくなっているはずだのに、ますますこの諫早とのきずなが深まっているようだ。

近隣の農業者等との信頼も得てきており、これは農業を継続して行っていることの成果でもあろうか。

記事のイラストもカラーとなり(これは前からだったかもしれない)、シリーズが version up されたという感じである。これから連載に期待したい。

Loveはどこから来たか

2020-12-15 16:04:05 | 本と雑誌
Loveはどこから来たかとなどと書くと、恋愛関係かと思う方もあろうが、まったくちがう。

これはテニスのカウントのしかたの一つである。
 0-15 をラブ フィフーティン
 0-30 をラブ サ-ティ
 0-40 をラブ フォティ
もう一つとるとゲームを一つとれる。といったときのLoveである。

いつだったかもう何十年も昔に、今のEテレでベストテニスという番組があり、そのときの講師の神和住さんが、これは一説ですが、と断りを入れてフランス語の卵L'oaufから来たという説明をされていた。発音を拙くカナで書くとルフとなるが、それがなまってラブといういい方となったのだとという。
卵の形が0と似ているからとか。

L'oaufのL'はもともと定冠詞である。oaufは男性名詞だからL'はもとはleだろうが、つぎが母音であるからL'となったと思われる。

そのときの説明では0-15-30-40の数え方も時計の分のようだから、本当は
40ではなくて45とすべきだろうが、それは言いにくいので、40といったのだろうと説明がされていた。


「数学・物理通信」10巻8, 9号の発行

2020-12-15 15:50:26 | 本と雑誌
昨日、「数学・物理通信」10巻8, 9号を発行した。

これで一区切りがついたが、なおできたら、10巻10号の発行に努めたい。まあ、これはちょっと余分な仕事のような気もするが、やれたらいいのだがと考えている。

いくらかの準備はしてきたが、それが成功するかどうかはわからない。別にそんなに「あくせく」しなくてもいいのにという考えもあると思う。これはある意味では自分の性格なのでしかたがないところもある。





ブルーバックス『数の世界』

2020-12-14 10:36:45 | 本と雑誌
インターネットでブルーバックス『数の世界』(講談社)のCMをたくさん見たので、この本を読んでみたいと思っていた。

昨日、久しぶりに近くのブックオフに出かけたら、目当ての『数学ガールの秘密のノート』はまったくなかったが、『数の世界』を見かけたので買って帰った。妻が不在だったので、四元数のところを読んだ。

もっとも数学者らしく表現とかは数学用語での説明であったが、私の『四元数の発見』(海鳴社)からヒントを得たと思われる箇所もあった。

書き方は悪くはないが、ひとつだけ私の賛成できないところは、ベクトル記号を文字の上に矢印をつけた表記法である。やはり太字でベクトルは書くべきでしょう。

ベクトル記号を文字の上に矢印をつけた表記法は見にくいというのが私の意見である。有名な量子力学のテクストである、Pauliの『波動力学』もこのベクトル表示であるのはよくないと私は思っている。

内容はいいとしても表示の仕方で拒否反応を起こすかもしれない。そうはいうものの私とて完全に文字の上の矢印記号を排除できたわけではなかった。

だが、できるだけさけることができたと思っている。内容は悪くないのに表示が悪いのは再版の機会があれば、修正をすべきだろう。

わかりやすい書を書くためには表記法も考える必要があるという意見をもっている。

欠点をあげつらうのが私の本意ではないのでよかったところも挙げておく。
私が3次のCauchy-Lagrange恒等式と呼んでいるものの証明が四元数の虚部だけを使えばできるとあった。これは私の気のつかなかったところであった。

2次のCauchy-Lagrange恒等式は複素数を用いるとできるし、4次のCauchy-Lagrange恒等式は四元数を用いると証明できる。3次のCauchy-Lagrange恒等式の証明は四元数の実部分を除いた式で証明できるというのである。

証明自身を詳しくは読んでいないが。

このCauchy-Lagrange恒等式の証明が私が四元数に関心を持った動機であった。



『数学ガール秘密のノート・式とグラフ』

2020-12-12 17:14:46 | 本と雑誌
『数学ガール秘密のノート・式とグラフ』から学んだことは反比例ののグラフが意味することである。

反比例というと双曲線を思い浮かべるのは誰でもそうであろうが、その積が一定というのはちょっと数学を知っている人なら、知っているだろう。だが、それがその双曲線上に一点を取り、そのx, y座標のつくる長方形の面積が一定という解釈は考えたことがなかった。

教えられるところは何歳になってもあるということだ。

(2020.12.14付記) 
放物線の方程式という用語がでてきて、それについてかなり詳しく説明がしてあっていいと思った。私自身はその用語に疑問に思ったことはなかったが。

こういうところが結城浩さんのいいところであろう。

雑談会のテーマは

2020-12-12 17:00:12 | 本と雑誌
雑談会のテーマは学術会議のメンバーの6人の任命拒否の問題の報告をKさんにしてもらった。

詳しい報告でよくわかった。学問の自由などというものがすでに有名無実のものになりつつあることを知らされた。

このことは、あまりこのブログでは議論してこなかったことだが、かなり深刻な問題となってきている。

任命拒否は許されることではないことだけは確かである。

法律は文章化されるものもあるが、文章化されない前の慣習とか前例が大切であり、それらを無視するまたは反対することで法律の実際の効力が失われているということに気がつかなければならない。