写真は民主党本部が入るビルの駐車場で幹部を待ちかまえる報道陣(4日、午後6時半)=宮崎信行撮影
小沢さんという人は大局的な戦略にたけていますが、あっさりしたところもあります。話し下手で、大のマスコミ嫌いです。
そんな小沢さんの記者会見はきょうも15分ほどでした。
そして、2つの声明を発表しました。
そのうちの一つが「中傷報道に厳重に抗議する」。
名義は「衆議院議員 小沢一郎」
僕はこの小沢一郎の叫びを皆さんにお伝えしたい。そのまま伝えたい。でもコピー&ペーストはしない。これから手で打ちますから、読んでください。
◇
福田総理との党首会談に関する新聞、テレビの報道は明らかに、報道機関としての報道、論評、批判の域を大きく逸脱しており、強い憤りをもって厳重に抗議いたします。
特に11月3、4両日の報道は全く事実に反するものが目立ちます。
私の方から党首会談を呼びかけたとか、私が自民、民主両党の連立を持ちかけたとか、果ては今回の連立構想について「小沢首謀説」なるものまでが、社会の公器を自称する新聞、テレビで公然と報道されています。いずれも、全く事実無根です。
もちろん、党首会談及び会談に至るまでの経緯と内容について、私自身も、私の秘書等も、どの報道機関からも取材を受けたことはなく、取材の申し入れさえ全くありません。
それにもかかわらず、事実無根の報道が氾濫していることは、朝日新聞、日経新聞等をのぞき、ほとんどの報道機関が政府・自民党の情報を垂れ流し、自らその世論操作の一葉を担っているとしか考えられません。
それにより、私を政治的に抹殺し、民主党のイメージを決定的にダウンさせることを意図した明白な誹謗中傷報道であり、強い憤りを感じます。
このようなマスメディアの在り方は明らかに、報道機関の役割を逸脱しており、民主主義の危機であると思います。報道機関が政府・与党の宣伝機関と化した時の恐ろしさは、亡国の戦争へと突き進んだ昭和前半の歴史を見れば明らかです。
また、自己の権利維持等のために、報道機関に対し、私や民主党に対する誹謗中傷の情報を流し続けている人たちは、良心に恥じるところがないか、自分自身によくよく問うてみるべきです。
各種報道機関が一日も早く、冷静で公正な報道に戻られるよう切望いたします。
以上
◇
赤坂から、首相官邸の横を通り、衆院第一議員会館の脇道を通り、国会議事堂前を歩きました。この街は日曜夜は恐ろしく人がいないですね。そう、恐ろしく。議員会館は5部屋くらい明かりがついていました。
国会議事堂と議員会館の間の夜道で、小沢代表の秘書役で知られる元議員がさっぱりした表情で歩いていました。体力自慢の元議員ですが、午前5時には名古屋にあらわれるという日帰り出張だったそうですから(クルマで行ったのか?)、さすがにお疲れ気味でした。私は面識があるのですが、向こうも気付かなかったようですし、いろいろな配慮から声をかけませんでした。とはいえ、代表を党本部から送り出し、さっぱりした雰囲気。赤坂に繰り出すという感じでもありませんでした。
さらに50メートル歩きました。参院議員会館の前に、女性参院議員がいました。こちらも冷静な表情。彼女を「小沢の愛人か?」と報道した紙媒体もありますし、彼女の選挙に関して、小沢議員の政策秘書が公選法違反で検挙されるかのような記事を載せた全国紙もあります。
一部で「小沢周辺議員が自民と連立(連携)」との報道が出ています。
だったらこの人たちがこの時間帯にこうしているわけないですよね。会合を開くか、賛同者を増やすための電話がけで忙しいはずですよ。ちゃんと取材しているのかよ?憶測で書いてんじゃねえの!
参院議員会館を抜け、信号を渡り、民主党本部が入るビルに向かいました。坂道には民放テレヴィジョン各局の中継車が鎮座ましましていました。上野駅みたいにいろいろなおくにことばが聞こえてきました。
党本部があるオフィスビル1階の駐車場には50人ほどの記者がたむろしていました。出てくる党幹部に「ぶら下がり」をするためでしょう。
民主党本部にこんなに記者が並ぶようになったんですね。雑談したり、喫煙したり、他人のケータイをのぞき込んだりしながら時を過ごしていました。面識のある記者はいませんでした。政治部って入れ替わりが激しいんですよ、徒労だから。
ここにいても何も情報がなさそうなので、7時のニュースに間に合うよう帰宅しました。
それにしれも永田町を歩いても、何も見えてきませんね。
そりゃそうですよ。なぜなら、この闘いの答えは全国にいる有権者一人一人が決めるのですから。
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11/3【解説】「特殊」維持の渡辺恒雄、礼儀正しい小沢一郎 党首会談の裏側
民主党の小沢一郎代表は2007年11月4日午後4時37分から記者会見し、党代表の辞任届を鳩山幹事長に提出したと発表しました。
さすがに驚きました。ただ、「このタイミングは絶妙だ」と思いました。
第21回参院選(2007年7月29日)の民主党躍進後から私が時々、思いを馳せていたこと。
いったい、「小沢一郎」→「菅直人」の総理(ないしネクスト総理)のバトンタッチはいつか?
そしてその答えとして、「今日」というタイミングは絶妙であること。
もちろん小沢一郎は神ではなく人間ですから、「結果的にそうなったね」ということですが。
○なぜ菅直人なのか?
まずなぜ「菅直人」が小沢一郎が考えていたと思われるネクスト総理なのか?
ひとつは菅直人が自民党でも社会党でもないこと。
「非・自民党で、非・社会党で、反共」
これが民主党初の政権の顔(総理ないしネクスト総理)として必須の条件であること。
参院選直後の8月、民主党初の参議院議長に江田五月さんが就任しました。これが一つの証拠です。
「非・自民党で、非・社会党で、反共」
江田五月と菅直人の共通点です。
これなら第45回衆院選は シンボル(権威) 江田五月=離党中
顔 (権力) 菅 直人=ネクスト総理
として闘えます。
「民主党は自民党竹下派の別働隊」「社会党の残党である民主党左派が脚を引っ張っている」という批判は完全に封じ込めます。
そもそも、2003年10月の民主党(菅代表)と自由党(小沢党首)の合併、いわゆる「民由合併」のとき、代表には菅さんが就き、小沢さんは無役に退きました。
今の民主党本部も、もともと鳩菅民主党の本部だった場所です。
ですから、菅さんのリリーフを務めていた小沢さんが菅さんにその座を返すだけのことです。
もちろん、あすの役員会で小沢慰留がなされたり、代表選で菅さん以外の代表が選ばれる可能性はあります。それはそれで党内デモクラシーが働いている証拠です。
○なぜ小沢一郎は総理にならないのか?
小沢一郎は連続当選13回。議員生活は38年間を超えました。総理になりたきゃとっくになっています。
なぜ総理にならないか。やはり健康問題でしょう。
これは周知の事実ですが、小沢さんは海部内閣当時の自民党幹事長として権力の絶頂にいました。そして幹事長を退任した翌年、経世会(自民党竹下派)会長代行のときに狭心症のため入院しています。
それから15年間、定期的に検査入院しながら政治家を続けています。
かかりつけは都内の有名な大学病院ですが、政治家にはさほど縁のない病院です。言っておきますが、慶應病院ではありません。ツツジがとてもきれいに咲く名所の隣りにある病院です。
私もことし5月に久しぶりにツツジ見物にでかけました。手の込んだツツジ園に折しも土砂降りの五月雨が。いつもなら「地球温暖化のせいだ!」と息巻く私も、鳥居の下で雨宿りする人たちの方まで何だか気持ちよく掛けていきました。さわやかな大学生カップルが場所を譲ってくれました。そこの医大生でしょうか、それとも近くの東大生でしょうか。日本の未来を背負ってたつ人材はまだまだいます。
個室の窓がどっちを向いているのか知りませんが、花時計のようなツツジ園を上から見るだけで、相当心が和むはずです。そこは、彼が思春期を過ごした家の近くでもあります。本を読み、ツツジを眺めながら、人生や社会を考えたとき、現下の日本政治が馬鹿らしく思えると私は考えます。本当に根気のある人だと感心します。
○菅直人・胡錦涛会談
このブログの「今後の政治日程」のエントリーで以前からお伝えしている通り、小沢団長と国会議員・民間人1000人による中国訪問が1ヶ月後に迫っています。
12月6日(木)には北京の人民大会堂(国会議事堂)で胡錦涛国家主席(中国共産党総書記)と会談し、その後、団員全員で記念撮影をする予定でした。
小沢さんが訪中するとして、菅さんも行けば、菅直人・胡錦涛会談が成功します。これは福田首相より先に訪中したことになります(ただし、今月のシンガポールでの国際会議で福田・胡錦涛会談が予定されています)。
衆院選前に中国行き。なんだか、日本王が中国皇帝から「金印」(漢の倭奴国王印)をもらったことを連想してしまいますが、聖徳太子の隋の皇帝に「国書」を送って以降、日本と中国は対等な主権国家です。
とはいえ、聖徳太子にしても、遣隋使の成功で内政の基盤を固めたことは歴史的事実です。
さらにこの後、「テロとの戦い」に参加するため、国連の決議に基づく(国連のオーソライズによる)「テロ対策基本法」(といった名称の)一般法を与野党共同で制定させる運びになるのではないかと予想します。
そして、健全野党として、通常国会で平成20年度予算案を(賛否は別として)通過させる。そして、その後の予算関連法案、とくに道路特定財源に関する租税特別措置法を否決し、政府・自民党に2兆数千億円という巨額の歳入欠陥を現実のものとし、衆院解散・総選挙に追い込む考えではないでしょうか。
菅直人ネクスト総理 vs 福田康夫首相
非自民・非社会 vs 自民・公明
外交安定で内政安定 vs 外交のために内政後回し
という対立軸で第45回総選挙を戦います。
仮に民主党が勝つとします。民主党は若手を中心に選挙区での日常活動が疎かな支部長が多いのでギリギリの勝利でしょう。単独過半数はムリか?
小沢代表は全国行脚のスタート地点として北海道を選び、10月24日に札幌を訪れ、「北海道は全勝をめざす」と宣言しました。
北海道は前回小選挙区で民主党が8勝4敗の金城湯池。
また「北海道での全勝」とは同時に「町村官房長官(5区)、武部元農相(12区)、中川昭一元農相(11区)の小選挙区落選」を意味します。
そして、7月7日、北海道洞爺湖で菅直人首相がホスト国総理として、G8首脳サミットの議長として政治宣言を発表します。菅首相の外交デビューです。
北海道では、鳩山幹事長(9区)、鉢呂ネクスト外相(4区)、北海道知事・衆院副議長を務めた横路孝弘さん(1区)らがお出迎え。
参院選の「姫の虎退治」ならぬ「民主幹部の自民幹部掃討作戦」になります。やはり衆院選は天下分け目の闘いなんです。
○米中露との2国間関係と国連外交安定で、内政重視の布陣
日本外交の要諦は米中露。
鳩山幹事長(道8区)は「日ソ共同宣言」の鳩山一郎首相の孫、鉢呂ネクスト外相(道4区)は政界きってのロシア通で知られます。
中国には「日中国交正常化」の田中角栄首相の政治家としての息子(小沢一郎さん)、本当の娘(田中眞紀子さん=統一会派)がいます。
米国国務省では、前原副代表が独自の人脈を持っていますし、日米構造協議(SII)を仕切った官房副長官と言えば小沢さんです。
この日本―米国、日本―ロシア、日本―中国との関係を盤石化する。
そうすると、米中露はすべて国連安保理常任理事国ですから、国連のオーソライズに基づく「テロ防止基本法」のような恒久法があれば外交・安全保障は安定化(スタビライズ)します。
外交が落ち着けば、内政重視の布陣を引けます。内政面も処方箋の骨格は生活関連法案として、「年金流用禁止法案」=参院で可決=など具体的な法案として参院に提出済みです。
というのが下町の太陽の「妄想」ですが、あなたはどう思います?
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まずは第一報をお伝えします。
小沢民主代表が辞意表明 大連立協議巡り「けじめ」(朝日新聞) - goo ニュース
(写真も朝日)
2007年11月4日(日)20:25
民主党の小沢代表は4日、福田首相との党首会談をめぐる政治的混乱にけじめをつけるとして、鳩山由紀夫幹事長に代表の辞職願を提出した。小沢氏はその後、緊急会見を開き、2日の党首会談後の役員会で連立政権に向けた政策協議入りを全員一致で拒否されたことは「不信任を受けたに等しい」と説明した。小沢氏の突然の辞意表明で、同党の混迷は必至だ。小沢氏は会見で離党は否定したが、小沢氏が安保政策での一致などを理由に与党との連携を目指すのではないかとの見方もあり、政局は政界再編含みの展開になりそうだ。
小沢代表は会見で、連立政権協議を受け入れてもいいと判断した理由について、首相が(1)「自衛隊の海外派遣は国連決議で認められた活動に限る」とする小沢氏の持論を受け入れた(2)連立政権が成立すれば補給支援特措法案の成立にはこだわらない――と確約したことをあげ、「我が国の無原則な安保政策を根本から転換するもので、それだけでも政策協議を開始するに値する」との考えを示した。
小沢氏はまた、政策協議入りのメリットとして、年金改革や子育て支援、農業再生など、参院選で公約した政策の実現が可能になると指摘。さらに、民主党の現状を「様々な面で力量が不足しており、政権担当能力に対する疑問が提起され続け、次期総選挙での勝利は厳しい情勢だ」と分析したうえで、「あえて政権の一翼を担い、政権運営の実績を示すことが、民主党政権を実現する近道だ」と強調した。
小沢氏は辞任を決断したのは3日だと説明。「多くの議員、党員を指導する代表として、また党首会談で誠実に対応して下さった福田総理に対し、けじめをつける必要があると判断した」と語った。
今後の政治活動については「ゆっくり考える」とし、民主党を離党する可能性については「離党などということは今言っていない」と否定した。
(以上、朝日の記事を全文引用しました)
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