ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

民主の年金流用禁止法案が参院委員会で可決

2007年11月01日 23時59分59秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は年金保険料流用禁止法案を賛成多数で可決した参院厚生労働委員会=1日夕 民主党ニュースから)

 いよいよ日本が動き出しました!
民主党提出の「年金保険料流用禁止法案」が参院厚生労働委員会で、民主、社民、共産各党の賛成で可決しました。あす(2日)午前10時開会(予定)の本会議で賛成多数で可決され、衆院に送られます。

年金保険料流用禁止法案が可決 野党賛成多数で参院委(朝日新聞) - goo ニュース
【参院厚労委】年金保険料流用禁止法案可決 マニフェスト実行へ第1号-民主党ニュース

(上の記事を参考にまとめました)

 参議院厚生労働委員会は1日夕、民主党提出の年金保険料流用禁止法案を採決し、賛成多数で可決されました。2日の参院本会議に上程されます。

 野党提出法案の参院通過は1993年3月、日本社会党(当時)などが提出した議院証言法改正案以来14年ぶり。

 厚生労働委員長を務める民主党の岩本司さん(福岡選挙区)が、午後6時前に委員会の再開を宣言、発言者がないことを確認の上、質疑の終局を宣言した。
 政府に意見の表明を求めたところ、舛添厚生労働相は、「新たに2000億円の費用が生じる」として反対を表明した。

 賛成討論に立った民主党の中村哲治さん(奈良選挙区)は、「国民の年金への不信、不安は高まり深刻な状況にある。信頼なくしてどのような制度も運営するのは困難」とし、「国が責任をもって運営するという強い意思の表明で、(年金)制度創設当初の国の意思に立ち返るべきだ」と主張した。

 与党は反対討論を行わなかった。

 法案可決後、法案提出者の蓮舫ネクスト年金担当副大臣(東京選挙区)らは、笑顔で議場を握手して回った。一方、厚労副大臣をつとめた経験のある自民党の衛藤晟一さん(全国比例)らはとまどいの表情を示しました。

 年金流用禁止法案は、被保険者から徴収した年金保険料を給付以外には一切使わない、とする内容。保険料がグリーンピア(大規模年金保養基地)建設などに使われ、批判された経緯を踏まえて作成しました。
 第21回参院選で民主党はマニフェストの「国民との3つの約束」の筆頭に年金改革を掲載。具体策として

 ①年金通帳を交付する
 ②年金保険料の流用を禁止する
 ③社会保険庁を解体する
 ④国民、厚生、共済年金を一元化する

の4つの細目を掲げましたが、まずは優先度の高い年金保険料流用禁止を法案化していました。

関連エントリー9月14日付
民主党、年金保険料流用禁止法案を参院先議で提出

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やっとというか・・・国、薬害肝炎訴訟で和解へ 首相・厚労相

2007年11月01日 22時05分51秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は日本テレビnews24から)

 やっとというか・・・まあ朗報なのでしょう。

 血液製剤(凝固剤)のフィブリノゲンなどの投与でC型肝炎になったというなんともやりきれない医療事件。全国5カ所で係争中の国を相手取った訴訟が早期和解に向け動き出しました。

 この訴訟について、舛添厚労相が「全部(の訴訟)で和解をめざす」との考えを述べました。

 福田首相も31日、報道各社とのインタビューで「今までの経緯を見ていて、政府に責任がないというわけにはいかないとわたしは思っている」と語りました。

 首相が国の責任を認めたのはこれが初めてです。

薬害肝炎訴訟で舛添厚労相「全部で和解目指す」(朝日新聞) - goo ニュース
福田首相、国の責任認める-薬害C型肝炎問題 (時事通信) - goo ニュース

 以上2本の記事をもとに下町の太陽の責任でまとめてみます。

 薬害C型肝炎訴訟をめぐり、舛添厚生労働相は31日の衆院厚生労働委員会で、和解に前向きな姿勢を示している大阪高裁に加えて、東京、福岡、名古屋、仙台を含む5カ所すべての訴訟を「全部解決したい」と述べました。

 対象は血液製剤「フィブリノゲン」で感染した原告だけでなく、
 新生児向けの止血剤などに使われた第9因子製剤「クリスマシン」「PPSB―ニチヤク」で感染した原告とも和解をめざす。

 質疑の中で、民主党の枝野幸男さんは、和解に前向きな舛添大臣と、慎重な答弁を繰り返す厚労省幹部に「温度差」があることを指摘した。
 弁護士でもある枝野さんは、大阪高裁の和解に向けた協議で「大臣が裁判官に会い、直接話をすればいい」と提案。、舛添氏は「思いを裁判所に伝えることができるなら、検討したい」と前向きな考えを示した。

 枝野さんは「国が責任を認め謝罪することが被害者の一番の願い」と語ると、厚労相は「5つの判決は全部微妙に違うが、そういう違いを乗り越え、最終的にはお金ではなく、皆さん方の本当の願いが実現できるよう、政府一丸となって全面解決を図る思い」との認識を示した。

 日本共産党の高橋千鶴子さんの質問に対し、第9因子製剤「クリスマシン」も含めて全面的に解決したいと答えた。

「薬害C型肝炎に関する国会(衆参)の審議と政府の動き」エントリー一覧

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【国会傍聴記】フィブリノーゲン→フィブリノゲン「再評価すべきだった」舛添大臣 衆院厚労委
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10/16【国会傍聴記】参院予算委 分からないなりの大事さ 厚労相と母親と

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