【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「後期高齢者」は若い世代の責任で解決を

2008年06月05日 23時39分19秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
 すごーく手前味噌なことを書きます。

 民主党など4党提出の“後期高齢者”廃止法案について、ずっと書いているんですが、あまりアクセス数がありません。予想した数字の半分ぐらいです。

 私の筆がイマイチなのかもしれませんが、たしかに75歳以上を対象とした制度なので、直接の利害関係者があまりパソコンをやらないし、やってもブログまで見ないというのが理由だと思います。

 それはそれでいいのですが、若い世代からも保険料が支援されています。親戚を見渡して、“後期高齢者”がいる世帯が皆無という人は少ないでしょう。国民全体の社会保障の設計図から考えれば、全世代に影響がある話です。

 というわけで、“後期高齢者”に関しては、対象者よりも若い世代が関心を持って、見つめていくことが大事だと考えます。 

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民主党代表、「問責は大変な事態で総選挙以外ない」

2008年06月05日 23時29分38秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会
 もうとにかく、ねじれ状態を解消しないと、物事が何も決まらない。サミットなんかやっている場合じゃないですよ。

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「問責は大変な事態で総選挙以外ない」 民主・小沢代表(朝日新聞) - goo ニュース

 民主党の小沢代表は5日の記者会見で、首相問責決議案の提出の方針を固めたことについて「法的拘束力はないが首相問責が成立することは大変な事態で、いまだかつてなかったことだ。参院の意思として首相を相手にせずということだから、国民の意思を無視したような状況のまま内閣があり続けるのは、憲政の常道からいっておかしい。それを解決するのは総選挙以外にない」と述べた。

 一方、解散総選挙の時期については「9月以降、年始を含めて年内にあると思っている」と述べ、「13日の国会閉幕時点から全員選挙態勢、戦時体制に入りたい」とした。「私が自民党総裁、総理でもし解散という時期を勘案するならば、たぶん、予算編成を自分の思うようにつくって解散、それで1月選挙になる」とも述べた。


“後期高齢者”医療制度廃止法案が可決 参院委

2008年06月05日 16時19分47秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

[法案は自公が欠席する中、挙手により全会一致で可決=5日午後4時18分]

 参院厚生労働委員会は「後期高齢者医療制度廃止法案」を全会一致で可決しました。
 あす(6日)の参院本会議に上程されます。



 民主党など4党は午後1時半の委員会再開後も自民党・公明党の出席を呼びかけて、着席のうえ待機しましたが、残念ながら自公はやってきませんでした。

 定数25人のうち、自公の11人が欠席したため、13人(委員長を除く)が挙手し、全会一致で可決しました。

 なお、厚労省の世帯別の保険料調査で、低所得世帯の方が負担増世帯の割合が多いことが明らかになりましたが、この調査で障害者世帯が対象外だったことが明らかになりました。風間直樹さん(民主党)への水田邦雄・保険局長の午後2時半過ぎの答弁です。

 法案の正式名称は
「後期高齢者医療制度の廃止等及び医療に係る高齢者の負担の軽減等のために緊急に講ずべき措置に関する法律案」(169国会参第17号法案)です。

6月3日の一般質疑のもようは下をクリックしてご覧ください。
【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午前の部)
【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午後の部)

きょう(6月5日)午前中の参考人質疑のようす
自公が参院厚労委員長不信任動議を提出し、否決→自公退席

5月23日付エントリ
民主党ら4党、“後期高齢者”医療制度廃止法案を参院に提出

参議院インターネット審議中継
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自公が参院厚労委員長不信任動議を提出し、否決→自公退席

2008年06月05日 14時54分46秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

【参院厚生労働委員会 2008年6月5日】

 いよいよ自民党・公明党が狂い出しました。

 6月5日の参院厚生労働委員会は、“後期高齢者”医療制度廃止法案に関して参考人から意見を聞く予定でした。

 ところが自公は、「参考人から意見を聞いた上で、廃止法案を無理矢理採決するために職権で委員会を開いた」という難癖をつけ、岩本司委員長の不信任動議を提出しました。

 公明党の山本博司さんはハイテンションで賛成討論をしました。

 この後、岩本司委員長に代わって議長席に座った家西悟・理事が挙手で動議を採決。

 賛成少数で否決されると、家西さんに代わり、岩本委員長が席に帰りました=写真。




 そうすると、何と自公は議場から出て行ってしまいました。=冒頭の写真、MSN産経=

 定数25人の11人を占める自公が欠席するという異常事態。
 自分たちの案が否決されたら欠席とは学級会未満です。

 参考人質疑は25分遅れで、始まりました。
 報道によると、衆参事務局は、与党欠席での参考人質疑は例がないとしているそうです。


[廃止法案に意見を述べる参考人=6月5日、参院厚労委]

 ただ、このおかげで、きょうの参考人質疑のあと、“後期高齢者”廃止法案は採決され、全会一致で可決されることが確実になりました。
 あす金曜日の本会議に岩本司委員長が報告し、可決→衆院に送付という運びになりそうです。

6月3日の一般質疑のもようは下をクリックしてご覧ください。
【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午前の部)
【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午後の部)

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【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午後の部)

2008年06月05日 14時49分59秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

【2008-6-3 参院厚生労働委員会】

 後期高齢者医療制度廃止法案の質疑の午後の部です。

 午後は
 自民党が質問→民主党が答弁
 のパターンになります。

 主な答弁者は、福山哲郎さん、大塚耕平さん、桜井充さん(以上民主党)、小池晃さん(日本共産党)、福島みずほさん(社民党)、自見庄三郎さん(国民新党)らでした。

 で、自民党は尾辻秀久参議院議員会長が質問者として登場。
 自民党五役である議員会長の登板は異例です。厚労相経験者とはいえ、自民党の人材難を感じさせました。


[画像]質問に立った尾辻自民党参院議員会長(参議院インターネット審議中継)

 尾辻さんは老人保健制度の問題点を解決するために、「後期高齢者」を制定したとの経緯を説明。
 「この法案は緊急避難だが、緊急避難するなら安全なところに避難すべきだ」として、老健制度にいったん戻す民主党案を批判しました。

 また、「健保は(法案に)書いてあるが、国保のことは書いていないのはなぜか」と質問。大塚さんが「4月1日以前に戻す、という法案なので、国保について法制面で検討の余地がある」と認めました。


 国民新党副代表で、元郵政相の自見庄三郎さんの発言はいつもながら説得力がありました。自見さんは小児科医。

 年齢によって区分する保険組合が、先進国では米国のメディケア・公的医療制度(65歳以上)しかないとして、制度自体が許せないとの認識を強調。 

 「年齢によって差別することは公的医療になじまない」としたうえで、

 「カネより命が大事だ!!」

【質疑には合計5人の医師が登場】

 自民党2人目の質問。

 ここでは質問者、答弁者あわせて5人の医師が登場しました。

 答弁者では民主党の桜井充さん、日本共産党の小池晃さん、国民新党副代表の自見庄三郎さん。

 質問者では自民党の西島英利さん、公明党の渡辺孝男さん。


[写真は西島参院議員]

 日本医師会出身の自民党比例代表、西島英利さん。
 質疑中に「私は日本医師会の常任理事として後期高齢者医療制度をつくった」と自己紹介しました。

 西島さんは終始、日本医師会の立場から質問を続けました。
 コワモテの西島さんのことを良く存じませんが、少なくとも小児科ではないでしょう。

 西島さんはまず、きょうの委員会が職権で設定されたことが遺憾だとして、岩本司委員長(民主党)に質問。岩本さんは「委員長への質問はふつうはないんですが・・・」としながらも、理事会などで話し合った経緯などを説明。
 西島さんはさらに参院政審会長である福山さんに今後の審議日程を質問。
 福山さんは「審議をいそぐつもりはないが、6月15日という会期末が決まっています」として理解を求めました。


[日本共産党政策委員長の小池さんも医師]

 日本共産党の小池晃さんも「しっかり審議する考えに変わりない」としながら、法案の早期成立の意義を強調。

 社民党党首の福島みずほ参院議員も同様の考えを示しました。


[答弁する福島さん]

 一方、民主党は答弁の中で攻勢。
 「(日本医師会の構成員である)近畿医師会は後期高齢者廃止の決議をしている
 「4月の導入からわずか2ヶ月間で見直しを迫られたのに、ここまでの質問で自民党の両先生からひとことも謝罪の言葉がないとは残念だ」と反撃しました。

 今も仙台市の病院で月2回診療を受け持っているという民主党の桜井充さんは「私も日本医師会員ですが、西島先生のように選挙の応援をもらっていません」と笑わせながらも、ピシャリと答弁。

 このあと磯崎陽輔さん(自民党)、山本博司さん(公明党)、渡辺孝男さん(同)が質問。

 午前中の民主党に続き、井上哲士さん(日本共産党)、近藤正道さん(社民党)が質問し、一般質疑は終了しました。

 この後、参考人質疑の日程を決めて、散会しました。

前編はこちらをクリック【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午前の部) してご覧ください


【後期高齢者】廃止法案、参院委で質疑(午前の部)

2008年06月05日 14時48分34秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

【参院厚生労働委員会 08-6-3 】


 民主党など4党提出の「後期高齢者医療制度廃止法案」の質疑がようやく始まりました。

 3日午前は民主党議員が質問し、発議者(民主党・日本共産党・社民党・国民新党)が答える形式です。

10時開会。

 トップバッターは小林正夫さん。民主党全国比例で東京電力出身。

  
[画像]質問する民主党の小林正夫さん(比例)

【法案提出の目的は「高齢者が安心できる制度でない」から】

 法案の目的について、参院民主党政審会長代理の大塚耕平さんが答弁。

 
[画像]答弁する民主党の大塚耕平さん(愛知)

 「高齢者が安心して医療を受けられる内容になっていない」として、廃止を目指す考えを明示。

 「税金や予算のムダ遣いを正さないまま医療にかける予算を削り、財政負担を減らすために高齢者に負担を課すのは順番が間違っている」と政府を批判しました。

 小林さんが「4月15日の天引きで分かった問題点を6月13日の天引きで直すのはさすがに難しい」と述べると、発議者の大塚耕平さんは、「間違った金額での天引きは6月13日までに解決して欲しい」と述べました。

 保険料が一部世帯で上がることは報道の通りですが、どれだけ上がるかについて、厚生労働省の水田保険局長が答えられません。

 水田保険局長は「質問通告がなかった」「手持ちの資料がない」「電卓がない」などと屁理屈を述べて、岩本司委員長からも注意を受けました。

 ただ、「東京23区で上がるということは間違いない」とだけは何とか答弁しました。

 数字が多いので、ホワイトボードなどを使って質疑をしたらいいのに、と思いました。とはいえ、どうせ数字が手元にないのではどうにもなりません。

 以下は午後10時47分過ぎの質疑。

 保険料の支払いについてですが、お年寄り本人での支払いが難しい場合、息子・娘が肩代わりしているという世帯が多いと思います。3月31日までの老人保険制度(老健)では、この支払額を、息子・娘など生計を一にしていれば、社会保険料控除額に合算できたようです。

 が、“後期高齢者”医療制度では、この控除ができなくなるという。本人名義で年金から天引きするので、世帯内のお金の動きを把握することができないからだと私は推測します。

 ここで国税庁が「一般的には」と断った上で答弁。

 年金天引きをやめ、窓口で保険料を支払うと、社会保険料控除の対象になるとのことです。

 
 これは窓口で支払った場合は納付書の半券=領収書が残るからだと私は思います。

 小林正夫さんは、このことを「親孝行禁止制度だ」と断じました。

 この国税庁の答弁からすると、年金天引きをやめ、窓口で支払うと、
所得税・住民税が減税になる世帯が出てくる可能性があります。


 “後期高齢者”の問題点がまた一つ浮き彫りになりました。

 10時56分からは、津田弥太郎さん(民主・比例)が質問。

 この質疑のあとに提出する予定だという出身産別から寄せられた5万2000人の緊急署名を持ち上げ、この問題への関心の高さを強調しました。 

 「後期高齢者終末期相談支援料」については、人気マンガ「ブラックジャックによろしく」に問題提起や冷静な議論があると指摘し、「舛添厚労相は読んだことがないそうなので、お届けする」としたうえで、4月以降の「同支援料」の算定実績を質しました。

 11時44分休憩。

法案の内容は、5月23日付エントリをご覧ください。
民主党ら4党、“後期高齢者”医療制度廃止法案を参院に提出

法案の趣旨説明のようすは5月30日付エントリをご覧ください
“後期高齢者”廃止法案が参院で審議入り

 午後は自民党の質問ですが、参院では民主党の法案に対して、自民党の質問者がどうしようもない質問を繰り返す場面が目立っています。議員提出法案への質問は官僚に作ってもらえないからです。

 農業者戸別所得補償法案では「こんな法案、ばらまき政策だ。民主党は散々批判してきたばらまきをやろうとしている。でもこの程度のばらまきは大したばらまきじゃないんだ!」というチンピラ同然の質問をした事務次官出身の自民党議員もいました。

 自民党の質問者に注目しましたが、元厚労相の尾辻秀久議員会長、日本医師会出身の西島英利さんらが登場。

 妥当と言えば妥当ですが、議員会長本人が直々に登場するとは自民党の人材不足は深刻のようです。


大島自民党国対委員長が丸坊主で総理に謝罪

2008年06月05日 08時30分24秒 | 第169通常会(2008年1月~6月)ガソリン国会

 週刊新潮2008年6月12日号「大島理森国対委員長が坊主頭になった意図」と題した記事(34ページ)から。

 自民党の大島理森国会対策委員長(62)が先月末に坊主頭になった際に、番記者に「法案が通らないで、(福田)総理に申し訳ないから、これでわびているんだ」と話したエピソードを紹介。

 169通常国会の内閣提出法案合計80本のうち、5月30日現在49本しか成立していないとし、成立率61・25%は、昨年の88・7%(延長したうえでの会期末時点)を大幅に下回っている現状を紹介しました。

 で、新潮記者が大島さんに聞いたところ、

 「坊主というか、短くしたのはこれなら1ヶ月半、床屋に行かなくてもいいですしね。記者にそうしたことを冗談めかして言いましたが、本気半分。総理に申し訳ないという気持ちが無くはない」

 と珍しく本音を吐露したようです。

 とはいえ、6月15日の会期末まで残り(平日だけで)7日間あります。
 問責決議への対応次第では、自民党と民主党が「成立」で合意している内閣提出法案まで最終の審議がストップし、「継続審議」になりかねません。

 そのとき、大島さんはどうするんでしょうか?

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