政調副会長の馬淵澄夫さん(奈良1区)が、代表選明けの月曜日に、「花斉会」(総務大臣届出政治団体)の野田佳彦会長に退会届を出したことは、6月5日付エントリー(「金と恐怖とポストで縛る小沢的手法にかなわない」馬淵澄夫さんが花斉会退会届)で書きましたが、これは「グループの結束に限界を感じたので、花斉会を解散しましょう」と野田さんに迫ったのに対し、野田さんが拒否したことが理由だったことが分かりました。3日付の読売4面「政治の現場・漂流政局」の第7回の中に書いてありました。
さて、小沢一郎代表代行が率いる「一新会(現職)」「一新会倶楽部(新人・元職)」の合計約40総支部長が30日夜、中華料理店で小沢さんと会合を開きました。この前日(29日)、全国に派遣している小沢事務所の秘書を全員、上京させ、情勢分析をしていたことも分かりました。
この記事で一つ謎が解けました。
6月29日月曜日の夜に、小沢側近の参院議員、西岡武夫さんがひとりで首相公邸(住まいの方)を訪ね、サシで麻生首相に会っています。このことは、この直後に首相と会った河村官房長官が「西岡さんとすれ違った」と記者に証言しています。記者はこの河村証言をもとに、西岡さんに取材したようで、「臓器移植法案の審議について話した」と言っていますが、こんなのはあからさまな嘘です。
おそらく西岡さんは単騎、首相公邸に乗り込み、解散日程の探りを入れに行ったのだと思います。およそ情報の世界はバーターが原則ですから、小沢事務所の情勢分析についても、一部分を総理(自民党総裁)に話したでしょう。また、党資金でやった5月の情勢分析も、当初は小沢さんが独占し、信じられないことに、数日~数週間、選対にも見せなかったようです。一部の人が一部の情報を見せてもらった程度で、全体像を知る人は現在もほとんどいないようです。その情報も持っていき、お互いの情報を照らし合わせたのかもしれません。そうでなく、ただ解散の情報を取りに行くというのは、総理に失礼な話です。そして、帰り際に「官房機密費(報償費)」から100万円~1000万円程度の現金をもらって帰ったと思われます。ねじれ国会の参院議院運営委員長からアポを求められれば、首相も会わざるを得ません。
このお金の一部は小沢事務所に流れたのではないでしょうか。どうやら小沢さんは相当、お金に困っている気配があります。官房機密費を分けて、30日、おこづかいとして、子分に配ったのかもしれません。
これについて、また私の悪口を2ちゃんねるに書こうとした人は、翌日30日の鳩山由紀夫代表の記者会見を見てごらんなさい。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=16401
この中で、20分30秒過ぎの日テレ・野口記者の質問に対して、鳩山代表がどういう表情で、どういう内容を答えるか、見てごらんなさい。これが小沢グループの真実です。
小沢さんはお金が権力の源泉だと思っているようです。
では、岡田克也さんはなぜ「派閥ごっこをしても意味がない」と言い放ち、「岡田グループ」を作らないのか?
現在の民主党は衆院議員の99%が小選挙区単独で立候補していますし、参院議員も小選挙区ないしは複数区をほとんどが2人の候補(男女ペア)で勝ち上がってきています。
ですから、参院全国比例の主要産別推薦候補以外は、民主党代表の党内に対する最大の権力は公認権ということになります。で、二大政党における公認の条件というのは、「選挙で勝てるか?」が最大の要素になります。
そうやって公認を得て、当選してきた現職議員は、次の代表選挙では「次の総選挙・参院通常選挙に勝てる代表かどうか?」を基準にして、投票します。ということは、党内グループを持たなくても、代表になれるという理屈になります。自分のグループを耕すより、自分の能力を磨いた方が、代表になる道のBbyCははるかに良いわけです。
ちなみに、岡田さんは、東大在学中に、卒業単位とは関係なく、折原浩教授のマックス・ヴェーバーの自主ゼミというのに入っていました。詳述は省きますが、岡田さんの思考には、「マックス・ヴェーバー」的要素を感じます。幹事長になってからは、日々、発言が伝えられますから、本当にひしひしと感じます。
とにもかくにも、新人総支部長はほとんどが借金をつくり、苦しいやりくりを迫られているようです。今の民主党で、現金をポンとあげられるお金持ちは一人もいないと思います。“悪いおじさん”たちの新人囲い込み会合に上京する暇があったら、しっかり地元を回った方が票になり、借金返済が確実になると思います。
篤志家の方は、新人総支部長に低利で融資をしてやっていただけませんでしょうか? どうか、若い総支部長たちを助けてやってください。心細さが笑顔を失い、浮動票を逃すかもしれません。マジメな性格が多いので、借用証書は必ず作って頂いた方が、本人たちの気が楽になると思います。返済期限は「当選(して2度目のボーナスが出る)まで」。
政治を国民の手に取り戻すためにどうか、お願いします。