渡辺恒雄あとつぎ宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

河村たかし市長の当選の秘訣ハッケン

2009年07月26日 22時14分53秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 豪雨被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。私は地球温暖化も一因であると思います。

 ◇

 大相撲は奇数月の第2週から始まります。初場所は東京の国技館。その後、

 1月東京→3月大阪→5月東京→7月名古屋→9月東京→11月九州という風に東京を挟んで、大阪、名古屋、福岡と回ります。毎年同じです。

 初場所は東京、次は大阪、7(ナナ)月は名古屋場所、一年納めの九州場所と覚えるとカンタンです。名古屋場所は7月なので、体調管理が難しく、番狂わせが多いのですが、今回は横綱・白鵬が順当に優勝しました。

 河村たかし名古屋市長が土俵に上がり、市長杯の授与に参加したと毎日新聞が報じています。「衆院議員時代は“総理を目指す男”と公言し」、「一生に一度、大相撲の表彰式に出たかった」と報じています。

 ◇

 4月の河村たかしさんの名古屋市長選圧勝は西松事件に沈んでいた民主党に再び風を吹かせました。その圧勝の秘訣を次の動画で感じました。私が撮ったものでなく、共有動画です。

 この動画の12秒前後に登場する河村たかし候補(当時)のタスキが依れています。大事な出陣式にこれじゃあ台無しです。しかし、49秒前後に初老の男性スタッフがすばやく河村さんのタスキを直します。



 これはささいなことのようで、ものすごく大事なメッセージです。膨大な報道陣が撮影する中、タスキを直すのは意外と難しい。そしてこの様子を出陣式につめかけた聴衆の幾人かがじっと見ていたはずです。出陣式の人数を競うよりずっと大事ななのはコアメンバーの姿勢です。この様子は、「何が何でも負けさせられない」と思っているコアメンバーが多い証拠だし、「河村たかし候補は少なくとも“裸の王様”ではないようだ」というメッセージは重要、とくにこれは首長選ですから、極めて重要です。

 河村さんは国会にいる間も話しやすさはピカイチの人でした。あるとき、国会スタッフに送るお礼のファックスを手書きしている時に、「う~ん、どう書いたらいいかな?」と言うと、秘書が座右に立って、「皆さんの…」「お陰様で…」「このような…」と文面の案を言っていて、ちょっとだけ驚きました。この秘書は田中美絵子さんです。ご存じのように、石川2区の予定候補として、自民党の首相経験者と対決します。
 

 河村さんのオープンな雰囲気があったから、田中美絵子さんの候補者としての素質が開花したのでしょう。田中さんは公認が出た後も、候補者として様になっている、という話を聞きました。物怖じしない田中美絵子さんに大いに期待しています。

 ◇

 毎日新聞は「総理大臣杯じゃないがええがや」という市長の言葉とともに「満員の観客から拍手喝采(かっさい)で人気は横綱級」と記事を締めくくりました。

 

 政権交代のためには241人の当選が必要です。目の前にいる候補(予定者)が政治家としてふさわしいかどうか疑念を抱いている人も多いと思います。が、総理大臣は1人ですし、総理大臣候補も2~3人いれば十分で、10人もいたら、まとまるものもまとまらなくなります。では若い候補者が「下手な鉄砲も数打ちゃあたる」要素があるかどうかというと、あります。クリーン三木首相は、ロッキード事件による政治の混乱を収めた功績はあるでしょう。チャーチルだって優柔不断な二世議員で、戦争による混乱がなければ首相になることはなかったと思います。

 とにもかくにも、衆院議員(代議士)に求められるのは、「話しやすさ」だと思います。

雑記帳:白鵬に名古屋市長杯「どえりゃけにゃあ強かった」 - 毎日jp(毎日新聞)

 名古屋市の河村たかし市長は26日、愛知県体育館で千秋楽を迎えた大相撲名古屋場所の表彰式に出席し、優勝した横綱・白鵬関に市長杯を贈った。

 テレビ中継の終了時間が迫り、時計を気にしながら土俵に上がった河村市長は「どえりゃけにゃあ(ものすごく)強かった。おみゃあ(お前)さんは、どえりゃけにゃあ、優秀な成績を収められた」と独特の名古屋ことばで笑いを誘った。

 衆院議員時代は「総理を目指す男」と公言し、一生に一度、大相撲の表彰式に出たかったという河村市長は「総理大臣杯じゃないがええがや」。満員の観客から拍手喝采(かっさい)で人気は横綱級。

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【田原番組】藤井裕久さん、官房副長官説を否定も肯定もせず

2009年07月26日 10時30分07秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 前衆院議員の元大蔵大臣・藤井裕久さんは26日朝のテレ朝「サンデープロジェクト」に出演し、田原総一郎さんとトークしました。

 田原さんは民主党幹部が政権交代後に首相官邸や財務省の主要な役回りを藤井さんにお願いしようとしていると指摘しました。

 藤井さんは「仮にですよ、私どもが政権をいただけることになったら、重要なポストがある。それは世間では霞が関と喧嘩するんじゃないか(と言われている)。それはダメだ。霞が関の上になれ、リードしろと言っている」と話し、民主党のめざす政治は“脱官僚”であって“霞が関をぶっ壊せ”ではないことを強調しました。

 藤井さんは「私は小沢さんや、今の(代表・幹事長の)鳩山さん・岡田さんと一緒に平成5年に自民党を出ました。そのときの気持ちから言えば、自由人としていろいろなかたちでお支えするのは(議員引退後の)もう一つの責務だと思っています」としました。

 「それをやるのはどこ?」という田原さんの質問に藤井さんは「官邸ですね」と苦笑いしながら、「自由人になっても生涯民主党」とキッパリ。うわさが浮上している官房副長官などへの起用について、否定も肯定もしませんでした。

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【きょうの朝刊】読売がマニフェスト全文を1面トップでスクープ

2009年07月26日 08時45分06秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
[写真]26日付読売(東京・14版)の1面トップ

 鳩山由紀夫代表があす27日月曜日の正午、いよいよ第45回衆院選鳩山マニフェストを発表します。

 その前日、読売に「民主党の衆院選政権公約(マニフェスト)の全文が25日、明らかになった」とすっぱ抜かれちゃいました(>_<)いや、すっぱ抜いていただきました。「1000万部」の1面トップなんですから、良い風こっち向きになっています。

 読売(東京・14版)は

 ①面 民主「子ども手当」前倒し 全額支給(20)11年度から 政治主導を強調 マニフェスト全文 事務次官会議を廃止

 ②面 家計支援ずらり 民主マニフェスト 財源なお不透明

 ④面 政策決定を一元化 民主マニフェスト 脱官僚なるか

 と3ページにわたって展開しています。

 いずれにしろ、私はあす正午の記者会見でマニフェストをもらうつもりなので、単純に記事の感想を述べます。

 ①面の総合トップの見出しに「子ども手当」を取ったのは、今イチバン話題になっているからでしょう。ちょうど1週間前の6党幹事長TV討論(7時半フジ報道2001→9時NHK日曜討論→10時テレ朝サンデープロジェクト)で岡田克也幹事長が細田フリップと3党(自公と日本共産党)吊し上げに対して防戦したことで、話題になりました。細田フリップの計算に間違いの指摘は7月23日付で平野博文役員室長の名前で抗議文を出し、
http://www.dpj.or.jp/news/?num=16635

24日の岡田克也幹事長の定例記者会見で、手当創設と控除廃止(見直し)の影響額のシミュレーションを発表しています。
http://www.dpj.or.jp/news/files/090724kaiken.pdf

 また「事務次官会議を廃止」は菅直人さんの持論が盛り込まれたということも表現していると思います。

 ②面では自民党の財源批判と対比する格好で、民主党マニフェストを“検証”

 ④面は霞が関改革で、脱官僚のために、内閣と党の政策決定プロセスを一元化する。自民政権の内閣と党の二元主義→内閣と党の一元化は小沢一郎さんのかねてからの持論です。

 ◇

 ところで、マニフェストに先立ち、14ページ(表紙除く)の「民主党主要政策のポイント解説」が配られています。これはほぼ間違いなくマスコミに流出する前提で作られていると思いますよ。これは表紙に「取扱注意 候補者用手持ち資料」と書いてありますから、新聞記者はこれを入手すれば、デスクに「スクープです」と電話し、デスクは「おおそうか!」と1面に原稿を出させます。こういう記者心理、マスコミ社内での力関係を巧みにつかんでいると思います。また流出する前提で書かれた文章だと随所に感じます。

 おそらく、選挙事務所内でも秘密扱いしなくていい、という意味合いだと思います。公選法の取り扱いは明確でない文書でしょうが、スタッフ(運動員)や支持者が事務所内で回し読みしたり、コピーしたりすることは問題ないでしょう。党本部や総支部がどのように認識しているかは知りませんが、私はそういう意味だととらえています。

 ◇

 さて、読売記事に戻ります。

 民主マニフェストは次のような組み立てになるようです。読売4面下「民主マニフェストの要旨」に詳しく書いてあります。

 民主党の5つの約束
 (1)ムダづかい
 (2)子育て・教育
 (3)年金・医療
 (4)地域主権
 (5)雇用・経済

 鳩山政権の政権構想

 〈5原則〉
 原則1
 原則2
 原則3
 原則4
 原則5

 〈5策〉
 第1策
 第2策
 第3策
 第4策
 第5策

 政策各論
 (1)ムダ遣い
 (2)子育て・教育
 (3)年金・医療
 (4)地域主権
 (5)雇用・経済
 (6)消費者・人権
 (7)外交
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