[画像]「無所属の会」の平野博文元文部科学大臣、2017年11月15日の衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
【衆議院文部科学委員会 平成29年2017年11月15日(水)】
記念すべき、「無所属の会」(「民進党・無所属の会」に改称見通し)のトップバッターは平野博文さん。文科省に教育改革と、内閣府に特区の見直しを促しました。平野さんは「特区制度にもとづく学校法人の優遇。私は文部科学大臣として、株式会社立学校の後始末をした。成功例はただの一つもない」とし、「文部科学省は人材を要請する役所として誇りをもって駄目なものは駄目だと言わねばならない」「国民のみなさんは国会でなんか言ってもどうせ認可されるんだろうと思っている。建物も7割方できている。役所のやり方もやり替えないといけない」と語りました。
平野さんは、文科省に、(1)大学設置・学校法人審議会の認可に関するプロセスの見直し(2)内閣府の特区制度からの高等教育行政の離脱ーーの2点を促しました。
林大臣は平野さんに対して、「大臣として先輩だ」とし、途中「~~今大臣からお話があった・・・いや先生から~~」と言い間違える役者ぶりを発揮して、衆議院文科委の実力者に敬意を払ったようです。
無所属の会は、この委員会に理事も出せていないようです。「無所属の会」(「民進党・無所属の会」に改称の見通し)は、わずか13人の会派になってしまい、正直、私はあまりやる気はありません。自民党、公明党、立憲民主党、希望の党、民進党・無所属の会、日本共産党、維新、社民党と並び順は、経緯も含めて、子供に教えられない。国会によって、国民と行政府がつながるプロセスの著しい破壊であり、前原誠司さんのやったことは許されないことです。ただ、林大臣が元大臣に敬意を表して、プロジェクトチームを持たない会派の平野さんが本質的なことを言ってくれたので、政権交代ある二大政党政治の復活に向けて、待てば海路の日和あり、ということだと考えます。
◇
開会中としては、5カ月ぶりの国会審議であり、第48期衆議院の初めての国会審議となりました。
議題は、「文部科学行政の基本施策に関する件」で、前日の、林大臣による、学校法人加計学園が設置する、岡山理科大学の、獣医学部(愛媛県今治市の国家戦略特区)の来春開学の認可に関しての集中審議がありました。
質疑の順は、自民党1人目、自民党2人目、公明党、立憲民主党、希望の党1人目、希望の党2人目、無所属の会、共産党、維新、社民党でした。
自民党のトップバッターは、義家弘介さん。解散総選挙前の先の通常国会では、副大臣として、衆参とも、猛攻を浴びました。解散総選挙後、与党政府外議員として、義家さんは「前川喜平前事務次官、マスコミ、野党に忸怩たる思いだ」と語りました。2番手は橘慶一郎さん(
【暗い時代の反映か】自民党・橘慶一郎さんが万葉集の朗読をせず、質疑入り
)。公明党は中野洋昌さん。
野党トップバッターの立憲民主党の質疑では、時計が14分前後止まったようでした。ただ、これは、閣議決定「ひと・まち・しごと基本指針2015」に盛り込まれた内容に関する解釈を、衆議院議員である内閣府政務官(自民党3期生)につついた、ことのようで、枝葉末節の議論でした。希望の党は2人に分けて質疑しましたが、これも枝葉末節で、プロジェクトチーム(PT)国会の限界という気がします。
共産党は、今国会から委員会は1人が質疑する体制に戻りそうです。維新の足立康史さんは、野党第1党の幹事長(参)、野党第2党の代表が獣医師会から政治献金を受けており、国会での質問次第では、請託かもしれないと、指摘しました。社民党の吉川元さんは、文科省と内閣府の関係をただしました。
岡山理大獣医学部は、建物もできているし、受験生が準備をしているわけです。国家賠償法の判例などを見ると、不認可なら、来年4月以降、今治市が数十億円の賠償を請求されるかもしれません。平野さんが言う通り、内閣府との関係を絶ち、認可を厳しくすればいいのではないでしょうか。
午後12時50分前後に質疑を終え、次回は公報。散会しました。
【衆議院議院運営委員会の理事会 同日】
議運理事会で、あさっての、首相の所信表明演説と、来週の代表質問について協議したと思います。
【参議院 同日】
ありませんでした。
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