[写真]定例記者会見する、岡田克也さん、2017年11月28日、民進党本部、筆者・宮崎信行撮影。
岡田克也さんは、平成29年2017年11月28日(水)、東京都千代田区永田町1丁目11番1号にある、民進党本部の5階ホールで、第1回の定例記者会見を開きました。
これは、衆議院会派「無所属の会」代表、及び、民進党辞任顧問としての定例記者会見。今後は、火曜日の午後3時を定例定刻とします。
岡田さんは、最大野党「立憲民主党」の枝野幸男代表に選挙後はあまり会っていないとして「自らの存在を際立たせたいという気持ちがあることも理解できる。私はそういう意味では時間も必要だというふうに思っている」と語りました。民進党全体では、年内の地方組織分裂を阻止すべきだとの考え方もありますが、岡田さんは、国会内の幹部クラスの時間をかけて調整が必要だとの認識を示しました。岡田さんは、立民、希望の党以外の野党との連携も示唆。自らが最大野党党首(ネクスト総理)としててがけた、昨夏の参院選1人区善戦を主張し、その手腕をアピールしました。
既に他のエントリーにも書きましたが、当日の衆議院予算委員会で「テレビデビュー」した無所属の会の質疑を念頭に、「もりかけ疑惑」の学校法人森友学園への国有地払い下げについて重要な答弁をしたことについて、「財務省は組織で動く役所なので、個人というよりはそれは組織として、もうこれ以上、シラを切るわけにはいかないというふうに判断したんだと思います」と語りました。私が、太田充・現財務省理財局長が、5年前の野田佳彦首相の事務秘書官だったことが影響したのではないかという一つの見立てを提示したことに対する答えでした。
きょうは、野党第3会派なのに、記者だけでも25名以上が集いました。
民進党党本部単独主催のこの記者会見では、要件を満たした、フリーランス・独立メディアの記者も参加できます。このお世話をしてくれる党職員は、立憲民主党に転職した前任者(社会党衆議院議員秘書出身)に代わり、7年ぶりに及川敏章職員に代わりました。自由主義野党の民社党職員出身の及川職員は、現在の岩手県3区域の出身のため、旧自由党代表、最大野党民主党代表や与党民主党幹事長をつとめた小沢一郎さんの下で重用されました。
2011年の小沢幹事長時代は、側近国会議員たちが「1社1問ルール」なるものを勝手につくって、押し付けました。読売社会部記者が陸山会事件を質問した後、読売政治部記者に対して「1社1問ルールを守れ」という訳の分からない理由で、その日司会の樋高剛副幹事長(当時衆議院議員)がマイクを取り上げさせるという異様な運営がされました。こういうときにも、及川職員はフォローする側だったんだろうと思います。その後、小沢幹事長はあえなく失脚。3カ月間の枝野幹事長時代をへて、反・小沢の急先鋒、岡田克也さんが幹事長に就任する事態に。ここで、岡田幹事長はその経験をいかすため、及川職員の選対への異動を決裁しました。その2年後に、当時の輿石東幹事長らの考えで、離党した小沢議員の刺客として、現在の岩手3区に業務命令立候補させられるなど苦難の道を歩きました。今回、7年ぶりに、他部署との併任辞令ながら、役員室報道担当に復帰。それにしても、どこが労働者の党だという感じで、党本部分裂などこれを最後にしていただきたい。
私が、衆議院14人会派の「新党友愛」の担当をしていた当時、「新党友愛の中野寛成代表は、○○日の定例記者会見で~~」という文面の記事が、朝日で1回、毎日で1回しか載っていないと指摘すると、衆議院13人会派の岡田さんは「衆院選を闘わなかったことで、民進党そのものの存在感が低下している。それが世論調査の政党支持率にも表れているという思う。参議院だけではなくて衆議院も含めて民進党がしっかりと動くことでその存在感を高めていきたい」と語りました。
民進党の未来は見えてきません。
しかし、私は長年「野党第3会派を担当していた」と言ってきましたが、これは勘違い。野党第1会派「民主友愛太陽国民連合」に集う会派のうちの第3会派の勘違いでした。現場の記者にありがちな勘違いで反省します。改めて計算したら、第1次民主党(オリミン)、自由党、新党平和、民政党、共産党、社民党に続く、野党第8党でした。
野党第8党という未来が絶望的な政党を担当していましたが、その後、三権の長らも出ています。当時の衆議院第25控室も、さほど将来を悲観する雰囲気はありませんでした。ただ、中野さんですら、定例の記者会見で、「橋本2兆円減税は手ぬるい、10兆円減税すべきだ!」とぶち上げたのに、番記者たちは呆気にとられたままどこも記事化していなかったようです。その後、幹事長からも「えっ、代表そんなこと言ったの、勝手にそんなこと言われちゃ困るんだよなあ」と嘆いており、14人会派にも「派閥」があることを知りました。で、19年経ってようやくわかったんですが、当時4期生の川端達夫幹事長代理がその両派閥をつないでおり、だから、川端さんは大臣2回、衆議院副議長をやれたんです。
何度も言いますが、民進党の未来は明るいものではありません。
とはいえ、私も、完全に不貞腐れるのではなく、まあ、そこそこ不貞腐れながらも、再来年の参院選を見据えてのんびりやっていこうと考えています。
まあ、そのうち、なんとかなるだろう、といったところですし、ならなきゃならないので、どうにもならないでしょう、それがどうした、といったところです。
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Miyazaki Nobuyuki