宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

保険業法を改正して小規模共済を5年延長する法案を、政府が第195回特別国会に提出済み

2017年11月18日 19時48分37秒 | 第195回特別国会(2017年10月~11月)第4次安倍内閣と野党3極

[写真]見上げる国会議事堂中央玄関、2017年5月、筆者・宮崎信行撮影。

 「保険業法改正案」(195閣法4号)を、

 政府は、平成29年2017年11月17日(金)に衆議院に提出しました。小規模共済の法的根拠を5年延長する法案で、正式名称は「保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案」。

 法律は単純に5年延長するものの、金融庁は法成立後に、新規契約の引受額を多少下げる方向で、政令を定めたい、との意向を、法案説明の概要に書き込みました。

 法案は、与野党対決色の衆議院財務金融委員会で審議入りする見通しで、最大野党党首(ネクスト総理)経験もある、海江田万里さん(立憲民主党)が野党側の筆頭理事として審議にあたることになります。ただ、法案そのものは、今国会中にも、成立する公算が高いとみられます。

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(C)2017年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki 


【安保法施行状況】国会議事堂前駅に、「日米パートナーシップ」ボーイングの広告、きな臭い動き、集団的自衛権で、日米の未来への翼を広げる?、次期中期防で空中給油機などの選定を目指すねらいか

2017年11月18日 19時08分41秒 | 法律の執行状況

[写真]国会議事堂前駅の、ボーイングの広告、2017年11月17日、宮崎信行撮影。

 集団的自衛権を認めた、安保法の強行採決から2年。

 きな臭さが、国会議事堂前駅にも静かに漂ってきました。

 米航空最大手の「ボーイング」が、国会議事堂前駅に「日本とのパートナーシップで未来への翼を広げる」とする広告看板を出しました。

 この場所は、千代田線から国会に向かう階段・エレベーターがあり、だいたい、毎朝、30人前後の国会議員が、東京・千葉・茨城・神奈川などの選挙区から国会に出勤する際に目にする位置になります。赤坂・麹町議員宿舎に泊まり、金曜日に、東京・品川駅や羽田空港から地元に帰る議員は、長く勤続しても、目にすることはないかもしれません。

 看板は、アメリカ人、日本人が、同じ方向を目にしながら、「日本とのパートナーシップで未来への翼を広げる ボーイング」。未来の翼が広がるのは、誰だどう読んでも、ボーイング社の経営のことだと思われます。ていねいに、「ボーイング・ドット・jp」と、日本版のホームページ。

 基本的には、中期防衛力整備計画(平成26年2014年度度から平成30年2018年度まで)が、改定時期を迎えたので、そこで、ボーイング社の調達をすすめるのでしょう。日本航空・全日空に向けて、「エアバスよりボーイング」とリース調達の宣伝したくて、国会議事堂前駅に張っても無駄です。ボーイングとしては、次期政府専用機で、三菱重工と争えば、政府はリースではなく全額払ってくれるから、得という考えもあると思います。

 ただ、本音はやはり、空中給油機・輸送機、我が国の主力戦闘機F15、回転翼・固定翼のオスプレイの調達を進めているのではないでしょうか。

 空中給油機は、ロッキードの「KC130」(輸送機としてはC130)が優勢であり、ボーイングのKC767は現時点で4機程度と思われます。現在の中期防には「新たな空中給油・輸送機を整備するとともに、輸送機(C-130H)への空中給油機能の付加及び救難ヘリコプター(UH-60J)の整備を引き続き進める」と書き込まれています。他の新規装備が予想される、次期中期防で、今持っているロッキードのC130に空中給油機能を補っていくという方向性が検討されるのは間違いなさそう。

 我が国航空自衛隊の、40年来のエース戦闘機、「F15」はマクドネル・ダグラス社がライセンスを持って、三菱重工業が生産しており、マクドネル・ダグラスは、現在は、ボーイングの子会社となっています。F15が、ロッキードのステルス戦闘機「F35」にとって代わることはないわけですが、今の中期防には「近代化改修に適さない戦闘機(F-15)について、能力の高い戦闘機に代替するための検討を行い、必要な措置を講ずる」とあり、こちらもボーイングは劣勢。

 オスプレイは、これもボーイングの子会社である、ボーイングヘリコプター製です。

 民需でも他社に押されるボーイングが、日本の集団的自衛権にかけてくるのは自然の流れかもしれません。やはり、集団的自衛権で、米軍とともに、朝鮮半島・地球の裏側に出て行けば、空中給油機が必要になります。イラク戦争で我が国自衛隊は、ロッキードのC130をタイで給油してイラクに派遣し、迷彩色姿のアメリカ軍人をピストン輸送しました。私には、それは戦争への加担としか思えませんが、これからは、集団的自衛権として行くことができます。

 次期中期防で、イージス・アショアの調達は確実だろうと思いますが、そうなると、敵基地攻撃能力を持つ方が安いではないか、という財源論が絶対に浮上する、と私は考えます。これは、個別的自衛権ですが、その場合は、とりあえず、F15を真ん中に置いた検討が始まるでしょう。ただ、これも、F35もF2も、ボーイングではない米国企業(ロッキード・マーチン、ノースロップ)と三菱・川崎重工の共同製作であり、ボーイングははじかれます。

 こういう風に見てくると、ボーイングは、民需だけでなく、軍事でもがけっぷちに追い込まれてきたようです。

 ボーイングは、前駐日大使だった、キャロライン・ケネディさんを雇いました。最近も来日して、ケネディさんは「インスタ映え」する笑顔を、セレブのパーティーで見せたようです。

 敵基地攻撃能力は個別的自衛権だからいいのです。例えば、F15の継続や、オスプレイの調達もいいと思います。でも、集団的自衛権で、輸送機・空中給油機を増やして、ロッキードだけでなく、ボーイング製も増やすということになると、それは私は反対です。国益になりません。

 繰り返しますが、「日米のパートナーシップで未来の翼を広げる」のではなく、日本の子供たちの未来の翼を広げる法整備を、与野党衆参国会議員に求めたいところです。















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